SATAケーブルの種類・規格・見分け方を解説｜おすすめSATAケーブル10選も

パソコンを自作する際、重要なパーツとなるのがSATAケーブルです。パソコンのハードウェア関連の知識がある方は、聞く名前かもしれません。しかし、名前は知っていても詳しい内容は知らない方も多いです。

SATAケーブルにはSATA2・SATA3と規格があり、最近では転送速度が6Gb/sと高速なSATA3が主流です。快適なパソコンを作るためにも規格の調べ方を理解し、適切なSATAケーブルを選びましょう。

この記事では、SATAケーブルに関する基礎的なところから、種類や規格、選び方などを解説します。自作パソコンに興味のある方は、ぜひご覧ください。

SATAとは「シリアルATA（シリアルエーティーエー）」の略称で、読み方はそのままローマ字読みで「SATA(サタ)」と呼ばれています。SSD・HDDなどのストレージや光学ドライブを接続するためのインターフェース規格です。

昔は「IDE」規格が使用されていましたが、より高速のデータ転送を実現したのが「SATA」です。現在では、ほとんどのパソコンでSATAが主流になっています。

転送速度とは、データを1秒間にどれぐらいやりとりできるかの目安のです。SATAケーブルの転送速度は年々進化していて、現在では3種類の規格があります。下位互換性があるため、最新の規格の場合、以前の規格対応機器でも使用可能なものが多いです。

使用する環境を想定・確認しながら選びましょう。ケーブルが長すぎて余って垂れてしまうと、ほかの基盤をキズつけてしまったり、指やパーツが引っかかって端子を痛めてしまったりする場合があります。ケーブル類は長いものをつい選んでしまいがちですが、SATAケーブルはぴったりサイズより少し余裕がある長さが最も扱いやすいです。

SATAケーブルは50cm程度が一般的ですが、フルタワーPCの場合は50cm以上、サイズが小さいミニタワーやスリムタワーでは50cm以下をおすすめします。

I型は、接続端子からケーブルがまっすぐ伸びるストレート型です。自由度が高く使いやすいですが、ケーブルに重さがかかると断線する場合があります。また、多数のSSD・HDDを使う場合、ケーブルが重なって絡まりやすくなってしまうので、取り扱いには注意してください。

多くのSATAケーブルがこの形で、片側がL字に折れるタイプです。装着時に、ケーブルがまっすぐ下に伸びるように角度がついています。ケーブルがSSD・HDDから飛び出さないため、絡まりにくくすっきりとした見た目がスマートです。

接続端子に金具やプラスチックのラッチがついていて、装着時にはまり込んで抜けにくい形状になっています。配線の長さに余裕がない場合や、ケーブル数が多い場合などでも、ケーブルが抜けにくくなりますので便利です。とくに理由がない場合は、ラッチつきのものを選択した方がいいです。

ケーブルの取り回しやすさ、折り曲げやすさも要確認です。ケーブルには、平たい形状のフラットタイプと円形のラウンドタイプがあります。主流はフラットタイプで、長さや価格ごとに商品ラインナップが豊富で選びやすく、一方ラウンドタイプは全方向に折りたためて取扱いやすい特徴があります。

既存のパソコンに構成を変更するならケーブルが1本のシングルで問題ありませんが、新規にパソコンを組み立てる場合は複数本入っているセット購入がおすすめです。シングルで買うよりコストも抑えられますし、ドライブを追加したいときにも使えます。

SATAケーブルは転送速度で規格がわかれていますが、見た目は変わらないため規格の判別が難しいです。見分ける方法や、自分で見分けるための工夫を紹介します。

SATAケーブルの規格を見分けるのは難しい場合が多いです。規格ごとに色でわけられている印象がありますが、実はあまり関係がありません。赤色が特に多いですが、それは発売当時にSATAケーブルが赤色で製造されていた名残りです。

あまり多くありませんが、ケーブルの印字で見分けられる場合があります。たまに「6.0Gb/s」のように通信速度が印字されているものがあり、こういったケーブルはSATA規格の見分けが可能です。この場合はSATA3規格のケーブルです。

SATAケーブルを見分けるのは難しいので、目印をつける作業がおすすめです。開封後すぐに目印をつければ、必要になったときに一目で見分けられます。

目印には結束バンドがおすすめです。書き込みスペースつきのマーキングバンドなどもありますので、わかりやすい形で目印を付けるようにしましょう。

SSD・HDDを増設する際に、気になるのはマザーボードの電源の接続端子数です。限りがあるため、複数のSSD・HDDに接続数が足りなくなる場合も少なくありません。そういったときには、SATA分岐ケーブルを活用しましょう。

SATAポート自体を増設する方法もあります。下のリンクで詳しく解説していますので、気になる方はあわせてチェックしてくださいね。

SATAケーブルを使用してSSD・HDDとマザーボードを繋ぐ方法はとても簡単です。マザーボード・SATAケーブル・ハードディスク・電源ユニットの4点にご注目ください。

最初に、マザーボードで「SATA」の印字を探してください。そこにSATAケーブルを繋ぎ、反対側の端子をSSD・HDDに接続します。その後、電源ユニットから伸びるケーブルも同様の手順でSSD・HDDに接続すれば完成です。

パソコンが故障したとき、SATAケーブルを交換すると直る場合があります。SATAケーブル自体は定期的なチェックや交換はほとんど必要ありませんが、劣化している場合はパソコンの不具合として症状が現れます。

「OSの起動が不安定」「起動に時間がかかる」などの不具合があったときは、SSD・HDD周りの不調が原因の場合が多いです。その際に、SATAケーブルの確認をおすすめします。

自作パソコンにかかせないSATAケーブル。さまざまな種類がありますが、使用する環境をしっかりと想定すれば迷う心配はありません。用途にあったSATAケーブルを使って、快適なパソコンライフを送りましょう。