SATAケーブルの劣化による症状｜寿命はある？

ハードディスクやドライブとの接続に多く使われるSATAケーブル。データの転送を行うときに欠かせないアイテムです。そんなSATAケーブルですが、普通に使っていても意外と劣化が進んでいることがあります。

以前よりもパソコンの起動に時間がかかるようになったり、OSの起動が不安定になったりした場合は、SATAケーブルの劣化が考えられます。劣化したSATAケーブルのままだとパソコンが使いづらいので、新しいものと交換するのがおすすめです。

今回は、SATAケーブルが劣化によって生じる症状について解説します。また、おすすめのSATAケーブル5選も紹介します。SATAケーブルの買い替えを考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

SATAケーブルはパソコンの内部にあるハードディスクやドライブと接続して、データ転送や読み込みなどを行うときに必要なパーツです。旧規格のIDEよりも高速なデータ転送が可能なケーブルで、ビジネスシーンで多く使われます。

SATAケーブルによって転送速度やパソコン内部の配線の取り回しやすさが決まる場合もあります。そのため、特にパソコンを使った仕事をするのであれば、 SATAケーブルは必要不可欠です。

SATAケーブルの定期交換についてメーカーが定める規定はないので、決まった答えはありません。また、SATAケーブルは定期的な交換が必要という話もなく、中には使い始めてから1度も交換したことがない人もいます。

もし、頻繁にSATAケーブルを組み直したり抜き挿ししたりしている場合は、その時の摩擦によって劣化しやすくなることがあります。そのため、定期的に交換するのではなく、基本的には劣化したと感じたら交換しましょう。

SATAケーブルの劣化によって起こる症状は以下の通りです。

•  パソコンの起動に時間がかかる

• OＳの起動が不安定になる

• ブルースクリーンが多発する

• イベントログでATAエラーが出る

お手持ちのSATAケーブルにこのような症状が見られる場合は、メモリやHDDの故障でなく、SATAケーブルの劣化が原因の可能性があります。またパソコン画面のフリーズや速度が遅い時にも原因の可能性がありますので、快適に作業を行うためにも、新しいSATAケーブルに交換しましょう。

また、OSの起動が不安定になる症状が発生した場合は、SATAケーブルではなくずストレージ本体の故障も考えられます。その場合は、SATAケーブルだけでなくストレージ本体に異常がないかも確認してください。

SATAケーブルは、SATA1・SATA2・SATA3の3種類があります。SATAの後についている数字が大きいほど最大転送速度も速いです。また、SATAケーブルは下位互換性があります。そのため、SATA1やSATA2までしか対応していないパソコンでもSATA3のケーブルが使えます。

SATAケーブルは最大転送速度が違っても、見た目はほとんど変わりません。そのため、見た目だけで見分けるのはかなり難しいです。SATAケーブルをパッケージから出したら、シール貼ったり直接転送速度を書き込んだりして、どのケーブルかを見分けられるようにしてください。

フラットタイプのSATAケーブルは平たいので、使用するのに場所を取りません。そのため、パソコンの周辺にスペースがない場合の使用に最適なタイプです。また、フラットタイプはケーブルの長さの種類が豊富です。ケーブルの長さを重視する場合は、フラットタイプがおすすめです。

ラウンドタイプのSATAケーブルは切断面が円形になってるので、折り曲げても使えるタイプです。そのため、使えるシーンの幅が広いのが特徴です。また、ラウンドタイプはケーブル周りの空気抵抗が少ないので、パソコンから発せられる熱のこもりも防いでくれます。

パソコンケースの中でも最も大きいフルタワー型のパソコンケースを使用している場合は、50cm以上のものがおすすめです。50cm以上の長さがあるものであれば、配線の取り回しがしやすいでしょう。また、裏配線に使用することでケース内のエアフロ―も作りやすくなります。

ミニタワーやスリムタワー型のパソコンケースを使用している場合は、、50cm以下のSATAケーブルがおすすめです。ミニタワーやスリムタワー型のパソコンケースは、マザーボードからHDDやドライブまでの距離が短いため、ケーブルの長さも短いものの方が使いやすいです。

ストレート型は両端の端子からケーブルがまっすぐに伸びているタイプです。取り回しの自由度が高いのが特徴。特に接続環境の広さを気にしなくていいのであれば、このタイプが最も使いやすいのでおすすめです。もし、接続環境が狭く制約があるなら、L字型のケーブルを選びましょう。

L字型は、SATAケーブルの中で最も多い種類です。特に「片下L字型」を使っている方が多くいます。この「片下L字型」は、HDDと接続するとケーブルが下側に伸びるように角度がついています。そのため、場所を取らずコンパクトに使えるので、とても人気が高いです。

SATAケーブルの中には、端子部分にラッチがついているものもあります。ラッチというロック機構備わっているものであれば、接続した後に相当な負荷をかけない限り、はずれません。そのため、重要なデータの転送中にはずれてしまってデータが消えることもないので安心です。

SATAケーブルには、さまざまな色のものがあります。色分け=規格と勘違いしている方も多いですが、実は色の違いに意味はありません。また、SATAケーブルに赤いものが多いのは、SATAケーブルが出始めたときに赤が多かったことの名残です。

SATAケーブルの外し方で一番重要なのは、ケーブルを引っ張らないことです。引っ張ると簡単に抜けるケーブルですが、コネクタ部分に負荷がかかり破損の原因になりますので注意しましょう。

また、コネクタのタイプによって外し方が異なります。まずストレート型とL字型のタイプの場合はコネクタ部分をつまみ、ゆっくりと外しましょう。ラッチが付いている場合は、そのまま外そうとするとコネクタ部分が破損してしまうため、必ずラッチ部分を押しながらケーブルを抜きましょう。

今回は、SATAケーブルの劣化よって起こる症状について解説しました。普通に使っていても意外と劣化している場合があるので、今使っているSATAケーブルの状態をぜひチェックしてください。もし、劣化している場合は新しいSATAケーブルに交換しましょう。