SATAケーブル増設カードおすすめ7選｜マザーボードに足りないSATAポートを増設する方法

せっかく大型のPCケースを使っているから、もっと内蔵ストレージを増設したい。しかし、マザーボードのSATAポートが足りないからストレージの増設に限界があるといった悩みはありませんか？この問題にはいくつかの解決方法があります。

単純にSATAポートが多いマザーボードに買い換える方法もありますし、拡張カードを使用する方法もあります。本記事では後者の、SATAポート増設用拡張カード（増設カード）について解説し、おすすめ拡張カードを紹介します。増設の対象となるSATAポートは、すべてSATA3ポートを想定しています。

なお、本記事に記載した内容の実行並びに紹介したパーツを適用したために発生したあらゆる不具合・障害については、本記事執筆者並びにランク王は一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。

マザーボードにあるSATAポート以上に内蔵ストレージを増設したい場合には、単純にSATAポートの多いマザーボードに買い換える方法があります。ただ、高額なモデルでさえSATAポートの多いマザーボードは少ないです。

そこで提案したいのが、拡張カードによるSATAポートの増設です。種類にもよりますが、2～10のSATA3ポートが増設可能となります。

PCI Expressスロットに接続するだけなので取り付け自体は簡単で、比較的安価に購入できます。PCパーツを扱っている実店舗やオンラインショップであれば、見つけるのは容易です。おすすめのマザーボードに関しては、以下の記事もご覧ください。

昔より減ってきたとはいえ、自作PCの宿命として、パーツの相性問題は依然として存在します。SATAポート増設用の拡張カードをマザーボードに接続した途端、PCの動作が不安定化する可能性も決してゼロではありません。

まずは本当に、SATAを増設してまで内蔵ストレージの増設が必要なのか確認しましょう。ただ単にストレージ容量を増やしたいだけであれば、ストレージを大容量のものに交換する方法も存在します。

ストレージの増設を考えた時点で、今すぐどれだけの内蔵ストレージを増設したいかの目算がついていると思います。その数が、最低限必要なSATAポート数となります。

とりあえずSATAポートを追加してみたい場合には、この数に基づいた拡張カードを購入しましょう。一方、余裕があるならば将来の増設を見越した拡張カードを選びましょう。どれだけの数になるかは、増設の目的や将来の計画によります。ポート数は少ないものだと4ポートほどで、多いものであれば16ポートなど10ポート以上のものもあります。

どれだけ追加ポート数の多い拡張カードを購入しても、PCケースに入りきらない量の「内蔵」ストレージは増設できません。PCケースを買い換えるなら別ですが、そうでなければ追加できる内蔵ストレージの上限は、現在空いているドライブベイの数になります。

大量のストレージ増設を計画している場合は、まずドライブベイの空きを確認し、それから数の見積もりをおこないましょう。

SATAポート増設用の拡張カードはPCI Expressでマザーボードに接続しますが、カードによって必要なレーン数が違い、×1～×4のスロットに対応しています。追加するポート数が多くなるほど必要レーン数も多くなる傾向にありますが、絶対ではありません。

PCI Expressのスロットは増設できないので、現在使用しているマザーボードに必要な拡張スロットの空きがあるかも確認しておきましょう。なお、古いマザーボード用にPCIで接続する拡張カードもあるので、間違えないように気をつけてください。

自作用PCパーツは、条件が変わると動作しないものがあります。しかし、製品ごとの組み合わせをすべて把握するのも難しいです。そのため、PCパーツ購入の際には各商品のレビューを確認しましょう。

レビューには動作した条件や、不具合が発生した条件が書かれているものがあります。それらを自分のPC環境に当てはめ、そのパーツを使用してもいいかどうかの判断材料してください。それでも失敗する可能性はありますが、少しでも減らすために目を通しておきましょう。

拡張カードの取り付け自体は非常に簡単です。カードの端子をマザーボードのPCI Expressスロットに差し込み、ブラケットを固定するだけです。グラフィックボードを取り付けた経験があれば、同じ要領でできます。

注意しなければいけないのは、前節で解説した拡張カードの対応レーン数です。気になる方はもう1度、カードの対応レーン数とマザーボードの拡張スロットの空きを確認しておきましょう。

SATAポート増設用の拡張カードには、通常SATAケーブルは付属していません。増設するストレージの数だけ、SATAケーブルも用意しておきましょう。

また、通常拡張カードの位置は、マザーボードについているSATAポートよりも奥になります。SATAケーブルは、長さに余裕があるものを選びましょう。

SATAケーブルはPC内のスペースに合わせて選びましょう。ケーブルの長さに余裕は必要ですが、逆に長すぎても邪魔です。ケーブルの形状も平たくてカラーバリエーションの豊富なフラットタイプ・円形で折り曲げやすいラウンドタイプなどがあります。

端子部分についてはラッチ付きのものを選ぶと抜けにくいです。また、端子の後ろのケーブルが伸びる角度によって、いくつかの種類に分かれます。

• 片下L型：接続するとケーブルが下側に伸びる、最も多いタイプ
• ストレート型：ケーブルがまっすぐに伸びる
• その他：右上型・左上型・片上L型など

充分に準備をしていても、不具合が発生する可能性はあります。その場合、メーカーの保証があればメーカーに相談してみましょう。場合によっては対応してもらえます。また、販売店によっては、有料で不具合発生時に対処してもらえるオプションも付けられます。

それ以外の場合では、「あきらめる」のもひとつの方法です。拡張カードをマザーボードから取り外し、元通り動くかどうかの確認だけして、終わりにします。もちろん、自己責任の上でさまざまな試みをおこなうのは自由です。

普段使用していたHDDやSSDが増設後に認識されなくなるケースがあります。原因としては、マザーボードの排他仕様の可能性が高いです。マザーボードのスロットにSSDを挿したりすると、一部のポートが使えなくなる場合があります。

対処法としては、排他とは関係ないSATAポートに繋ぎ直してみてください。繋ぎ直せば通常通り使えるようになるケースが多いです。繋ぎ直す時は、必ずパソコンの電源を切った状態で行うのを忘れないでください。

近年SATAポートが10以上のマザーボードは少なく、M.2スロットの排他仕様も加わって、SATAで接続するストレージの増設に限界がきています。そのような状況の中、拡張カードを使用してSATAポート自体を増設する方法を紹介しました。さまざまな方法で自作PCライフを楽しみましょう。