タブレットはPCモニター代わりになる？HDMI入力でモニター出力できる？

パソコンで作業する際サブモニターがあれば効率よく作業できるので、PCモニターの購入を考えている方は多いですよね。iPadやAndroidのタブレットをお持ちであれば、手持ちのタブレットをサブモニターとして使用できます。

タブレットとパソコンを接続してサブディスプレイとして活用すると、より広い範囲の画面を一気に見られるので快適に作業できて便利です。使わなくなったタブレットを使えば、モニター代わりとして端末の有効活用にもつながります。

この記事では、タブレットをPCのサブディスプレイ化する方法・Fire HDなどのおすすめタブレットご紹介します。モニター出力に必要なツールやHDMI入力でモニター化する方法もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

現状、HDMI入出力端子を備えたタブレットは数少なく、古い商品以外で確認できたのは「Lenovo」が出している「Yoga Yab 13」のみです。こちらはmicro HDMI入力端子を備えています。ほかにもHDMI入出力端子はないもののPCモニターとしての利用が可能なタブレットも紹介しています。

タブレットをモニター化する際は、最初に自分のタブレット端末がモニター化できるものか確認しましょう。モニター化できるのは、Google社OSのAndroid・アップル社のOSであるiOS・Microsoft社のOSのWindowsがインストールされているタブレットです。また、「Miracast」の受信機能を搭載しているデバイスもモニターとして使用できます。

タブレット端末をモニターとして活用する最大のメリットは、省スペースでモニター環境を整えられる点です。デスクに大きなモニターを置く場所の確保が難しい方や外出先でサブモニターを使いたい方も、タブレットなら場所を取らないので大変便利です。

使っていないタブレットをお持ちの方は、眠っていたタブレット端末を有効活用できます。PCモニターやタブレットを新たに購入する必要がないので、導入コストがかからずに済むのも大きなメリットです。

お持ちのタブレット端末をモニターとして使用すれば、モニターを購入する費用を節約できます。また、専用モニターを接続する際に必要となるケーブルやグラフィックボードなどのアイテムを揃える費用もかかりません。手軽にマルチディスプレイ環境を構築できます。

タブレットをモニターとして使用するデメリットも紹介します。メリットとあわせてしっかり確認してください。

タブレットの向きを変えると画面も自動的に動く「自動回転機能」がほとんどのタブレットについています。タブレットをモニターとして使用すると、自動回転機能が働き縦横の向きが変わってしまう場合があるので、使用する前にタブレットを定位置にセットしておく必要があります。

タブレット端末をモニターとして使用すると省スペースで作業できますが、画面が小さいので文字・画像・映像が見えにくいです。小さく見えにくいと感じるのであれば、大きいサイズのタブレットを使いましょう。

タブレットをモニター化するには、タブレット側の準備とメインパソコン側の設定準備が必要です。接続方法を紹介しますので、参考にしてください。(メインパソコンはWindows10に対応しているのが前提です。)

1. 受信側タブレットで受信許可の設定をする
2. 送信側のパソコンのアクションセンターから接続を実施
3. 接続完了すると、デスクトップ上にメニューウィンドウに「接続しました」とメッセージが表示される

ケーブルを使用してタブレットとパソコンを接続する方法を紹介します。USBケーブルとHDMIで接続する方法の2通りあります。

USBケーブルでタブレット端末とPCを接続する場合、タブレット側に「TwomonUSB」アプリをインストールする必要があります。TwomonUSBの公式サイトにアクセスし「PC Program Download」をクリックしてインストールしましょう。このアプリはWindows・Mac両方のPCに対応しています。

パソコン・DVD・ブルーレイなどの映像をタブレットに映して鑑賞したい方も多いですが、現在のところ冒頭で紹介したLenovo社の「Yoga Tab 13」のほかにHDMIケーブルで接続して映像入力できるモデルは販売されていません。

タブレットではありませんが、HDMIケーブルで外部入力できるタブレット型モニターの「モバイルディスプレイ」であればモニターとして使用できます。

タブレットのOSにWindows 10が搭載されている場合「Miracast」を利用すると、タブレットとパソコンをワイヤレス接続しモニター化できます。

MiracastはWi-Fiを介して映像を伝送する規格で、Windows 10に搭載されています。Miracastを使うとタブレットとの映像投影や受像が可能です。ワイヤレスでマルチディスプレイ環境を構築できる便利な機能です。

spacedeckは海外製の端末をモニター化する専用アプリです。Android・iOS・Windows10に対応しています。パソコン・タブレットの両方にspacedeckのインストールが必要になります。

高性能アプリにもかかわらず無料なのが嬉しいポイントです。公式ページでは英語説明のみですが、ページを開くと大きく「download」と表示されるので簡単にダウンロードできます。

Duet Displayはタブレットなどのデバイスにパソコンの情報を投影してモニター化するアプリです。アプリはタブレット (デバイス側)が有料でパソコン側は無料です。アプリのインストールはパソコン・タブレットともに公式Webサイトから行います。なお、モニター化するときには2つを同じWi-Fiにつなぐ必要があります。

Macには標準機能で「Sidecar」といったセカンドディスプレイ化する機能がありますが、MacOS Catalina以降対応のMac・iPadOS13以降対応のiPad以上が条件でなければなりません。

それ以前の古いMacだったりiPadの世代が条件に合わない場合にセカンドディスプレイ化できるアプリが「Yam Display」です。アプリを使うにはMacとiPadそれぞれに「Yam Display」をインストールして接続する必要があります。

Mac用のアプリは無料で、iPad用のアプリは有料版と無料版があります。継続的に利用をする場合は有料版のインストールが必要ですが、まずは無料版で操作を試すのがおすすめです。

Macとつないでモニター化する方法の1つに、Sidecar機能を使う方法があります。Sidecar機能とは、MacOSであるCatalinaに搭載されている、iPadをMacのサブディスプレイとして利用できる機能です。Catalina以降のMacであればSidecar機能がついていますので、iPadをディスプレイ化できます。なお、iPadOS13以降のiPadでなければ接続できないのでシステムを確認しておきましょう。

タブレット側の映像や画像をパソコンやテレビモニターに出力して鑑賞する方法を紹介します。タブレットにデータを入れておけば、出張先や会議などで大画面に内容を映し出してプレゼンできて便利です。

WindowsのOS搭載のタブレットの場合、HDMIケーブルでパソコンと接続するだけでパソコン画面に出力できます。タブレット側にもHDMI端子がある必要がありますが、搭載していない場合は変換アダプタを使えば出力できます。複製モード・外部ディスプレイモード・マルチスクリーンモードから選んで設定しましょう。

Androidタブレットの映像をパソコンに出力する場合、ディスプレイ側にHDMI端子が必要になります。ディスプレイにするパソコンがHDMI非対応であれば、変換アダプタを使うと出力が可能です。

また、USBケーブルで接続してChromeアドオンの「Vysor」でパソコン出力も可能です。この方法はパソコンにVysorがインストールされているのが前提なので、ない場合はGoogle Chromeの公式サイトから事前にダウンロードしてください。

サブディスプレイとして、タブレットではなくモバイルディスプレイを導入するのもひとつの手です。モバイルディスプレイのモニターは13〜17インチとMacBookのモニターと大体同じ大きさで、折りたたみ式のスタンドでどこでも4Kの大画面で作業できます。また、モバイルディスプレイならHDMI接続できる機種が多いのも魅力です。

下記の記事では、HDMI接続できるおすすめのモバイルディスプレイをご紹介しています。日本製や1万円以下の安い製品も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

お持ちのタブレット端末をパソコンのサブモニターとして使うと、作業がより快適になります。また、使っていないタブレットの有効活用にもつながります。パソコン専用モニターの購入を検討されている方は、タブレットの活用も視野に入れて検討してみてください。