【2024】HDDの選び方を解説！外付け・内蔵のおすすめも【テレビや自作PCに】

HDDはパソコンのデータを保存するのに欠かせない記憶媒体です。写真や動画などを保存していくと、あっという間に容量オーバーになります。容量不足や経年劣化を感じたら、HDDを増設したり交換したりしましょう。

増設や交換は自作PCにすることだと思いがちですが、実は今持っているノートパソコンやディスクトップでもHDDの増設や交換ができます。容量オーバーでパソコンの動作に不具合が起きる前に、自分のパソコンに最適なHDDを搭載するのがおすすめです。

今回は、数多くある内蔵HDD・外付けHDDについて解説します。気になるHDDとSSDの違い・録画用・ゲーム用など用途に合わせた選び方・おすすめ製品10選を紹介します。HDDをどれにするか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

HDDとSSDは同じ記憶媒体ですが、HDDは電磁的にデータを書き込み・読み出しをします。メリットとしてはSSDに比べて大容量のものが安価で購入できる点です。一方で、衝撃に弱く壊れやすいのがデメリット。

SSDは半導体素子メモリを使ってデータを保存します。SSDはHDDよりも衝撃に強いので壊れにくく、処理能力が早いのが特徴で、HDDよりも高価格です。SSDとHDDの違いを簡単にまとめたので、参考にしてください

HDDには外付けタイプと内蔵タイプの2種類があります。ここでは、それぞれの特徴を解説します。

外付けHDDはパソコンのデータ容量が少ない時に接続するだけで、簡単にストレージ容量を増やせることができます。パソコン内部に搭載されているHDDを交換する必要がないため、パソコンに詳しくない方でも増設が可能です。テレビ番組の録画やゲームデータの保存、データの持ち運びといった利便性に優れています。

内蔵HDDは自作PCを組むときに必要です。自分で取り付け作業を行い、取り付け後にもHDDの設定やフォーマットの初期化などをする必要があるので、初心者には難しいタイプです。

内蔵HDDは外付けHDDに比べて、大容量で安価に購入できます。主に自作PCに搭載しますが、ノートパソコンにも搭載可能です。ただし、搭載するとメーカー保証を受けられなくなる場合があります。

ここでは、タイプ別にHDDの選び方について解説します。選ぶ際の参考にしてください。

外付けHDDは用途によって選びます。テレビの録画をするなら、テレビ用の外付けHDDがおすすめです。24時間稼働できるの外付けHDDであれば、番組の見逃しや途中で切れてしまうリスクがなくなります。パソコン用の外付けHDDはパソコンの容量を増やす・データを整理するのにおすすめです。大切なデータを管理するためにセキュリティ機能が充実しているかを確認してください。

ゲームデータを保存するならPS4・PS5用対応の外付けHDDがおすすめです。ゲーム機の容量はある程度内蔵されていますが、ゲームをダウンロードしているうちに容量不足になる可能性があるため、8TB以下の外付けHDDをおすすめします。

スマホのデータを管理するならスマホ用の外付けHDDがおすすめです。スマホ内にある写真・動画・音楽などを保存しておけば、万が一スマホが故障した時にもデータが失われません。

外付けHDDは内蔵HDDに比べて価格が高い製品が多いです。そのため、自分がどういう目的で使うのか考えて選びましょう。文章や写真などの比較的容量が小さいデータを保存する方は1TBの外付けHDDがおすすめです。

一方、音楽や動画などの容量が大きいデータを保存したい方は2～3TBが最適。予算と容量のバランスが取れた製品を選んでください。

外付けHDDには「据え置きタイプ」「ポータブルタイプ」の2種類があります。転送速度は変わりませんが容量や特徴が違います。

ポータブルタイプは5TBまでの製品が多く、据え置きタイプに比べて容量が少ないのが特徴です。持ち運びしやすいコンパクト設計なので外出先でも使えます。また、電源ケーブルがなくUSBケーブルだけで接続可能で、デバイスと外付けHDDを一緒に持ち運べる点がメリットです。

据え置きタイプはテレビ・パソコンなど固定して設置するタイプです。持ち運ばないため落下などが原因で故障するリスクが少ないのがポイントです。容量のレパートリーが多く最大6TBの大容量の製品もあるため、とにかく容量が欲しい方は据え置きタイプがおすすめです。

外付けHDDはパソコンと接続するために複数のインターフェース(接続端子)があります。ほとんどの外付けHDDにはUSBタイプが搭載されています。USBタイプにはType-AやType-Bなどがありインターフェースが対応していなければ、外付けHDDと接続できないのでしっかり確認してください。

外付けHDDを使う場合は対応OSを確認しましょう。WindowsとMacの両方を使えるものが多いですが、中にはWindowsのみといったものもあります。ひとつの外付けHDDをWindowsとMacで使いたい方は「exFAT」「FAT32」フォーマットのものを選んでください。両方に対応していなければ、違うOSに接続する度に初期化する必要あります。

用途に合わせて必要なデータ容量を選びましょう。ディスクトップ用なら3～4TBがおすすめです。ノートパソコンに大量のデータを入れたい方は2TB程度のものを選びましょう。

PS4に搭載できるHDDもノートパソコン用と同じ規格のもので、最低160GB以上必要です。ゲームをクリアしたのちに消去するなら500GBあればOK。しかし、ゲームソフトをダウンロードしたりオンラインゲームなどを楽しみたいなら、1TBある方が安心です。

内蔵HDDはデータの読み書きするときにディスクが回転します。回転数を表したのが「rpm」で、数値が大きいものほどデータ転送速度が速いのでサクサク動いてくれます。

OSのインストールや高負荷のかかるソフトをよくインストールする方は、7200rpmを目安に選んでください。HDDの中にはより低回転数の製品があります。低回転数だとHDDの負荷が少ないので静音性が高く、耐久性にも優れています。

内蔵HDDには「2.5インチ」「3.5インチ」とサイズがあります。2.5インチはノートパソコンや一体型パソコンに採用されています。ノートパソコンに搭載する場合は厚さもチェックしましょう。一般的なノートパソコンなら厚さは9.5mm、薄型なら7mmに場合が多いです。

一方、3.5インチはディスクトップパソコンに採用されています。3.5インチは大容量で安く購入できるのがポイントです。ディスクトップパソコンは増設スペースが複数搭載されているので、ノートパソコンよりも簡単に増設できます。

NASはネットワークに接続された記憶装置です。内蔵HDDと外付けHDDは直接パソコンに接続するため、パソコン1台にしか使えません。しかし、NASはルーターに接続して使うため、無線でHDDに接続することが可能です。

さらに、同じルーターを使っているパソコンなら複数台同時HDD内のデータに接続できます。NAS専用HDDは通常のHDDよりも耐久性や安定性に優れているので、NASに搭載する場合は専用HDDを選びましょう。

どれにするか決まらない場合は、おすすめメーカーから選ぶのも1つの方法です。ここでは、HDDのおすすめメーカーをご紹介します。

バッファローは愛知県に本社を置く、1975年から続く老舗メーカーです。HDDやSSD、USBメモリなどのストレージ関連の製品を多くリリースしており、多くのユーザーに選ばれています。また、無線LANやマウスなどのパソコン周辺機器も取り扱っています。データを間違って消去してしまった場合にデータを復旧してくれるサービスがあります。

IODATAは1976年創業のメーカーです。日本のメーカーなので、信頼度が高く多くのユーザーに選ばれています。主にHDDやメモリなどのストレージ関連製品や液晶ディスプレイなどの製品を販売しています。個人向けから企業向けまで豊富にラインナップされているのが特徴です。パソコンをはじめテレビの録画用など使用目的に合わせたHDDを選べます。

東芝のHDDはコンパクトで持ち運びに最適な製品が多いのが特徴です。パソコン以外にも東芝から販売されているレグザに接続すれば、番組録画にも対応可能。500GB～3TBまでの容量が用意されており、ラインナップが豊富なのもポイントです。大容量のデータを持ち運びたい方はチェックしておきましょう。

エレコムは大阪の国内メーカーです。1986年に設立されて以来、HDDなどのストレージやメモリ関連製品を販売しています。また、スマホのヘッドセットやケースなどアクセサリー製品も豊富に取り扱っています。

エレコムは自社生産設備をもっていないことで有名です。国内外の仕入れ先から独自の基準で選んで仕入れたものを使っています。そのため、コスパがいい製品が多いのも魅力です。

ここでは、内蔵HDDのおすすめ人気メーカーをご紹介します。メーカーの特徴を押さえて、HDD選びの参考にしてください。

Westem DigitalはHDDで有名なメーカーで、用途に合わせて色別に販売しているのが特徴です。スタンダードモデルの「WD Blue」は2.5インチと3.5インチともに販売されており、多くのユーザーに選ばれています。「WD Blue」の他に、クリエイターやゲーマーにおすすめの「WD Black」やNAS専用「WD Red」などがあります。

Seagateはアメリカの世界的に有名なHDDメーカーです。目的や用途に合わせて選べる豊富なラインナップが特徴です。HDDの他にもSSDといったストレージ関連製品を販売しています。Seagateは製品にもよりますが、最長5年保証が付いています。そのため、初めて購入する方でも安心です。また、HDDが認識しなくなった時に専門家によるデータ復元サポートを受けられます。

HDDには「2.5インチ」「3.5インチ」と大きさが2種類あります。2.5インチはノートパソコン、3.5インチはディスクトップパソコンに使われています。自分が使っているパソコンの種類で大きさを選びましょう。

また、サイズの他にも接続規格があります。旧規格「IDE」と新規格「SATA」があり、これは直接パソコンを開けて確認するかフリーソフトを使って調べましょう。

内蔵HDDの交換方法をご紹介します。まず、下記のものを用意しましょう。

• 交換する新しいHDD
• リカバリメディア(OSを初期化するために必要。PC購入時に付属している場合も。手元にない場合は自分で作成するかPCメーカーが提供しているものを購入)

HDDの交換方法はOS(Windows10やMacなど)で違いがあるので、交換をする前に交換手順をしっかり確認してから行いましょう。基本的な流れを簡単にまとめたので、交換するときの参考にしてください。

1. 使っているHDDのサイズと規格をチェック
2. 新しいHDDとHDDケース(外付けHDDのように使えるケース)を購入
3. データ移行ソフトを使って新しいHDDにデータを写す
4. 写し終わったら電源を落とし、内蔵HDDを取り出す
5. 取り出したら新しいHDDを取り付ける
6. 最後にPCを起動してデバイスドライバ(PCに接続されているハードウェアなどOSで制御するためのソフトウェア)をインストール

内蔵HDDを増設したい場合は、事前にドライブベイ(HDD増設用のスペース)が空いているかをどうかチェックしましょう。ドライブベイの空きがあれば、パソコン本体を開けてドライブベイの位置を確認します。

確認したらネジで増設用のHDDをドライブベイに取り付け、SATAポートと呼ばれる端子にSATAケーブルで接続します。そのあと、マザーボードから出ているSATA電源ケーブルをHDDのSATA電源ポート部に接続します。

SATA電源ケーブルがない方はSATA電源ケーブルを分岐させるものを用意しておきましょう。ケーブル2種類とHDDを接続すれば作業は終了です。パソコン本体を閉めたら電源を入れて、読み込めているかを確認しましょう。読み取れていなければ初期化が必要です。

今回は、HDDの選び方や取り付け方法、おすすめ商品を紹介しました。HDDは消耗品と言われているため、定期的に入れ替えることでデータの損失を避けることができます。お持ちのパソコンに合ったHDDを使って、大切なデータをしっかり保存しましょう。