中古のグラフィックボード(グラボ)は危険？｜実際どうなの？やめとけって本当？

中古のグラフィックボードは安くて魅力的です。しかし、仮想通貨マイニングされていたものは、寿命や安定性に難がある場合があります。危険視されがちな中古グラフィックボードですが、実は注意点さえ押さえれば平均で5年前後、長ければ10年以上使用が可能です。

寿命に影響しやすいのがファンとコンデンサーになります。コンデンサーは室温が10℃下がれば寿命は2倍になると言われています。ほかにも喫煙環境やペットの毛など、重要な確認ポイントがあるため、見分け方を知っているだけで得する情報をチェックするといいです。

この記事では、中古グラフィックボードのメリット・デメリットに加え、買い方とおすすめの製品を詳しく解説します。コスパ最強の製品を手に入れたい方に参考にしてほしい情報をまとめましたので、ぜひ最後まで記事をご覧ください。

中古なら同じ性能のグラフィックボードを新品よりも安く購入できるメリットがあります。グラフィックボードはパソコン(ノートパソコン)パーツの中でも高額で、10万円～30万円が相場です。高性能なほど価格も上がり、30万円を超えるものもあります。

10万円を超える新品のグラフィックボードが中古であれば3万円程度で手に入ることもあるので、予算が少ない方は中古を検討するのも一つの手です。ただし、中古のグラフィックボードにはいくつかのデメリットも存在します。

グラフィックボードは、中古品として市場に出回る前に「どのくらいの期間使用されていたのか」がわかりづらいです。基本的には長時間使用されることがデメリットとなるので、使用期間を確認するのは大切です。

グラフィックボードの使用時間を示すのがMTBFで、平均故障間隔を意味し「どのくらいの時間使用するとグラフィックボードが故障する可能性が高くなるのか」を表します。グラフィックボードに関しては5年程度が故障の目安ですが、強い負荷をかけるともっと短い期間で故障する場合もあります。

ビットコインなどの仮想通貨を取引台帳に追記する計算作業のことをマイニングと呼びます。マイニングにはコンピュータの計算能力が必要となり、その際に高い負荷がかかるのがグラフィックボードです。

グラフィックボードの要となるGPUという演算処理用のチップですが、マイニングの際にこのGPUを使います。映像の描画・動画編集などの通常の作業よりもマイニング作業はGPUに高い負荷をかけるため、このような使い方をされていたグラフィックボードは通常よりも壊れやすくなるのです。

中古のグラフィックボードは過去にどんな用途で使われていたかが分からず、もしも仮装通貨のマイニングに使われていた場合、通常以上の高負荷により壊れやすくなっている懸念があります。そこを判断する際に、グラフィックボードの写真がヒントになります。

極端に使用感があるものは、酷使されていた可能性が高いです。このことを確認するには、写真を一枚一枚じっくり見て判断するしかありません。

ヤフーオークション・メルカリなどのサイトで、同一のユーザーから大量に出品されているグラフィックボードはマイニングで使用されていた可能性が高いです。何台も使ってマイニングを行い、その後酷使したブラフィックボードを出品している場合もあるため、大量出品をしているユーザーから購入する際は注意しましょう。

マイニングを行う際、1台にグラフィックボードを6～8枚ほどを乗せるので、グラフィックボード間が狭く熱気が抜けにくくなります。結果、熱による滞留が起こり周辺の温度は50℃～70℃まで高まります。

その高温により、グラフィックボードの表面に貼ってあるFANシールが剝がれやすくなるのが特徴です。よって、FANシールが剝がれて出品されているグラフィックボードは、マイニングで使用されていた可能性が高いです。

新品なら10万円以上するグラフィックボードも、中古なら3万円程度で手に入るのでとてもお得に感じます。しかし、過去にどんな目的で使われていたかが不明なため、現在の状態については使ってみないと分からない点が不安材料です。あまりに安い場合は、マイニングで酷使されて劣化が早まり投げ売り状態で出品されている可能性も否定できないので警戒した方がいいでしょう。

大手PCパーツ店で販売しているグラフィックボードは第三者によってしっかりと動作確認がされているので、インターネットのオークションサイトよりも安全性が高いです。また、市場に合った適正な価格がつけられている場合が多く、知識のない初心者でも安心して購入できます。有料とはいえ保証がつけられる場合もあるので、更に安心感を得られます。

リサイクルショップならPCパーツ店よりも安くグラフィックボードを購入できる可能性が高まります。ただし、パソコンパーツの専門店ではないため動作確認はされておらず、性能面での保証がないのがデメリットです。保証がついている場合もほとんどないので、購入後に動かなかったとしても諦めるしかありません。

販売業者を通すことなくグラフィックボードを販売できるので、出品者にとってメリットが大きいです。また、利用者にとっても不明な点を出品者に直接問い合わせできるところがメリットとなります。しかし、ネットオークションは誰でも出品ができるため、粗悪品を購入してしまう危険性もあり注意が必要です。

GTX1070・GTX1060などの人気のグラフィックボードの中古品の相場は7万円前後が多いですが、中には10万円を超える値がついているものもあります。非常にいい状態のグラフィックボードは50万円以上の値がつく場合もあり、相場は玉石混交だと言えます。

中古のグラフィックボードを探す際に、マイニング落ちしたものは手にしたくありません。ここでは、マイニング落ちしたグラフィックボードの見分け方についての一例を紹介します。グラボのファンにはファンシールが貼ってありますが、マイニング落ちしたものはシールが剝がされている可能性が高いです。

マイニングで使用すると高負荷がかかり、高い熱が発生します。その熱によってファンシールが剝がれてくる事もあり、マイニングで使用したのを隠すためにファンシールを剥がしてしまうのです。

商品説明に「マイニングで使用していない」と書かれていても、できれば事前に「新品で購入したものなのか」「シールはなぜ貼られていないのか」などの質問をして、自身でしっかりと見分けていくのが重要になります。

グラフィックボードを売るときは下記の注意点を押さえれば、より高値がつきやすいです。

• エアダスターや掃除機などで掃除する
• できるだけ付属品を揃える
• 説明書がない場合はネット上のURLを示すか印刷する
• 保証期間内の早いタイミングで売る

購入者の心理を考えれば、保証期間内である点は信頼度が非常に高く大切なポイントです。間に合いそうならなるべく早く売りましょう。また、付属品代はもちろん、購入者の手間を減らしてあげる手間賃の分、買い取り価格もアップしやすいです。

もし、フリマアプリやネットオークションで売るときには、次のポイントも重要です。

• なるべく明るく写真を写す
• じっさいに動作している様子を撮影する
• しっかり梱包している様子もわかるよう写真にする

少しの心がけで高値が付きやすくなりますので、ぜひ意識してみましょう。

グラフィックボードがあるとグラフィック処理能力が上がるため、ゲームの解像度が上がったり、動画編集をサクサク行えるようになったりします。グラフィックボードは高価なものが多いので、中古のグラフィックボードをうまく利用してリーズナブルに性能を向上させましょう。