ハンディスキャナーの価格は必要機能を知ることで見えてくる！

原稿や資料の上を滑らせるだけで手軽にデータが読み込めるハンディスキャナー。一台持っておくと、仕事から趣味までとても便利に使えます。しかし価格の相場がピンキリなので、一体どのスキャナーを選べばいいのか迷ってしまいます。

ハンディスキャナーは多くのメーカーから販売されていて、機種によって性能もさまざまです。しかし何に使うのかを明確にして必要な機能が分かれば、おのずと価格が絞れてきます。

まずはハンディスキャナーのメリットと機能、購入前のチェックポイントを知りましょう。どこに着目したら価格を抑えられるのかが分かれば、自分にベストなハンディスキャナーの価格が明確になります。デメリットやコスパ最強のハンドスキャナーも紹介するのでぜひ参考にしてください。

ハンディスキャナーとは、PC不要で印刷物や写真などを読み込むことができる、持ち運びが可能なスキャナーを指します。一般的なフラッドヘッドスキャナーとは違い、置き場所を取らずに分厚い本や資料などをスキャンすることも可能です。

対象とする印刷物の上を滑らせてスキャンするタイプが多いですが、最近ではペン型やオーバーヘッド型もあり、用途によって使い分ける事ができます。外出先でも手軽に使用することができるため、一台あれば仕事や趣味に幅広く使うことができますよ。

ハンディスキャナーは厚みのある書類にも対応することができます。一般的なスキャナーは書類を挟み込んで読み取りますので、書類や本に厚みがある場合には挟み込めず、取り込みがしにくいという状況にありました。

その点ハンディスキャナーは上から滑らせるだけでスキャンが完了します。同じ厚みのある書類でも、スキャン範囲が狭い場合にはペン型、ページをめくってどんどんスキャンを進めたい場合にはスタンド型、など用途に応じて機種を選別しましょう。

電池式のハンディスキャナーを選べばコードレスで使用することが可能です。コードレスなら取り回しが楽で、スキャンの際にコードが邪魔になることがありません。

USB充電タイプなら十分な充電があればコードレスとして機能します。とくに外出先での使用が多い場合には、電池式を選択すれば、コードレスで充電の心配もなく使うことができます。

ハンディスキャナーは持ち運びしやすく、使う場所を選ばないという利点があります。本体が小さいため置き場所に困ることもなく、外出先での使用も可能です。

機種によっては10cm前後のものや200gほどのハンディスキャナーもあります。ペットボトルを持ち運ぶ感覚で、カバンやバッグに常に入れておくという使い方もできるでしょう。

便利なハンディスキャナーですが、大きな文書は取り込みにくく長時間の使用には機種によって予備の電源が必要になるというデメリットがあります。ハンディスキャナーは文書の上を滑らせてスキャンするタイプが多いため、大きな文書だと時間がかかるのです。

USB給電タイプなら電池の心配はありませんが、コードがあるため取り回しが悪くなります。一方でコードレスで使用できる乾電池タイプだと、予備電池の準備は必要不可欠です。

ハンディスキャナーは安いものだと5,000円程度から購入することができます。高いと20,000円を超えるものもあるため、価格を比較する時には備えている機能を確認するといいでしょう。

自分に必要な機能を備えているものの中で価格を比較しましょう。どのような文書をどのような場所でスキャンするかを、事前に明確にしておくと選びやすくなります。

ハンディスキャナーを選ぶ際には読み取りサイズをチェックしましょう。ハンディスキャナーは持ち歩きを重視した小型タイプが多いため、A3サイズになると折り曲げたりキャリアシートを用いたりする場合があります。

A4サイズであれば現状対応している機種が多いですが、あらかじめ自分がスキャンしたい読み取りサイズを明確にしておきましょう。対象とする文書よりも一回り大きめのサイズを選べば活用できる幅が広がりますよ。

解像度とは、1インチ幅に含まれるドットの密度を表したもので、dpiという単位を用います。600dpiという記載があれば、1インチ幅で600ドットを表現することができます。

文書を読み込んでデータ化するという目的でハンディスキャナーを使うなら、解像度は300dpiあれば十分です。写真や画像を取り込む場合には、少し高価な900dpi以上を検討してもいいでしょう。

OCR機能とは、イメージデータをテキストデータに変換する機能です。OCR機能がないスキャナーでスキャンをすると書類は単に画像として読み込まれますが、OCR機能があれば読み込んだテキスト部分を文字や数字として認識し、テキストと同じように扱うことができるのです。

書類をスキャンする機会が多い人にとっては効率的に書類の保管ができます。機種によって文字の読み取り精度や認識時間、対応言語や対応する文字の種類も異なるため、あわせてチェックしましょう。

ハンディスキャナーの電源方式は充電式・電池式・給電式に分けられます。コストを重視するなら充電式がベターですが、突然の充電切れに対応することができません。電池式はコストがかかりますが、替えの電池さえ持ち歩いていれば対応可能です。

給電式は電池切れの心配がありませんが、ケーブルがあるためスキャン中邪魔になることがあります。快適にスキャナーを使うためには、使用場所や状況を想定して確認することをおすすめします。

ハンディスキャナーにはWi-Fiによるワイヤレス接続が可能な機種があります。パソコンとスキャナーの距離があっても原稿を取り込むことが可能です。またスキャンした原稿をその場でスマホやタブレットで確認することができるため、非常に便利です。

スキャン後の原稿はモバイル端末からメールに添付してデータ共有したり、クラウドに保存したりできるため、ケーブル類を持ち運ぶ必要がありません。外出先での使用が多い人はぜひ確認しておきたい機能です。

データの保存方法と形式もチェックしておきましょう。データの保存形式がSDカードやUSBメモリなどに対応していれば、パソコンがなくても原稿の取り込み・保存が可能です。

さらに対応ファイル形式がJPEGやPDFならパソコンはもちろん、スマホやタブレットでも閲覧することができます。とくにビジネスでの使用を目的としている場合には、より多くの人と文書を共有できるもの、臨機応変に対応できるものであるかをチェックしましょう。

購入価格を抑えたいときには読み取りセンサーをチェックしましょう。スキャナーのセンサーにはCCDとCISがあり、現状では一部の高精細スキャナーを除き、CISが主流です。CCDは装置自体は大きくなりますが、ピントが合いやすく高速読み取りができるという特徴があります。

CISは読み取り速度は遅くなるものの、消費電力が少なく装置を小型化できるという点がメリットです。厚い書籍や細かな物をスキャンする際にはCCDの方がいい時もありますが、文書を1枚ずつスキャンするならCISで十分です。

購入価格を抑えるためには、300~600dpiの解像度のものを選びましょう。解像度が高くなれば、価格も高くなります。写真や細かい文書をスキャンする場合には900dpi以上が望ましいですが、ハンディスキャナーはそもそも書類の上を滑らせてスキャンします。

手で動かす必要があるために、高い画質が求められるスキャンは向いていません。文書をスキャンすることを前提としているため、300~600dpiで十分な解像度といえるのです。

ハンディスキャナーには、Wi-Fi・Bluetoothなどの無線機能に対応している機種があります。スマホやパソコンと連動し、外出先でもスキャンデータを読み込んだり、移行させたりといった作業が可能です。手軽に迅速にデータを共有することができるため、ビジネスでの使用を検討している人には重宝する場面が多くあるでしょう。

ハンディスキャナーの中には、歪み補正機能を備えた機種があります。ハンディスキャナーはスキャン時の手ブレによって、文書の文字や図形が歪んでしまうことがあります。

歪み補正機能を備えていればこの問題が解消されるため、ハンディスキャナーの欠点を補うことができるのです。

データチェック機能を備えていると、その場でスキャンした文書を確認することができます。なかには、拡大やスマホ・パソコン上での編集ができる機種も存在します。その場でチェックができれば、事前にミスを防ぐことが可能です。ハンディスキャナーを使い慣れていない人には心強い機能です。

任意の位置から断面図を作りたい、複雑な形のものを計測したいなどの場合には3Dスキャナーが活躍します。すでに建設・医療・ゲーム制作の分野では注目されていましたが、3Dプリンターが普及したことによって、3Dスキャナーの需要も増えているのです。

3Dスキャナー2.0は、3Dプリンターで有名なXYZプリンティングから販売されている3Dスキャナーです。操作エリアは25～60cm、スキャンエリアは20~120cm。カラースキャンにも対応しているため、さまざまなものを対象にスキャンすることができます。

ハンディスキャナーは、電源を入れmicroSDカードのセット・フォーマット、日付・時刻設定などの初期設定を済ませれば、スイッチ一つでスキャンが完了します。場所を選ばず、手軽に使用できますが、いくつか注意点を頭に入れておきましょう。

歪みのないスキャンをするためにはスキャナーは浮かせず、文書と密着させましょう。スライドさせるスピードにも注意が必要です。充電式・乾電池式の場合には十分な電力が残っているかの確認も忘れずに。

厚い本をスキャンしたい時は、「非破壊で自炊できるスキャナー」を選ぶ事をおすすめします。非破壊とは厚い本をそのままスキャンできることを指し、自炊とはスキャンした内容をデジタルデータに変換することを指します。

変換されたデジタルデータは、スマホやタブレットなどのデジタル端末で確認できるため、収納スペースを確保する必要がありません。これまでの厚い本を持ち歩く苦痛からも解放され、デジタル端末を持ち歩くだけで、いつでもどこででも確認することができるのです。

必要機能を備えたハンディスキャナーならビジネス利用以外に、趣味や外出先でも利用することができます。定番の形以外にも、ペン型やオーバーヘッド型など種類が豊富なので、用途に適したモデルを選びましょう。ベストな一台でデジタル生活をより豊かにすることができますよ。