ドキュメントスキャナーおすすめ9選｜オーバーヘッドスキャナー・A3対応も

書類や書籍、イラストや写真をデータ化する際に役立つのがスキャナーです。書類をデータにして共有したり、写真やイラストをきれいに保存したりするなど幅広い用途に使えます。オーバーヘッドスキャナーを使えばA3サイズでも読み取り可能です。

スキャナーの一種であるドキュメントスキャナーとは購入した本を電子書籍化する、いわゆる「自炊」におすすめな製品です。ドキュメントスキャナーは読み取り性能が高く、大量のスキャンを短時間で行えるのが特徴で小説や漫画などから仕事の資料まで幅広くスキャンするのに人気です。

そんなドキュメントスキャナーを買うときに気になるのが「価格」と「性能」ですよね。なるべく価格を抑えて、高性能なスキャナーが望ましいです。そこで今回は、人気メーカーのおすすめドキュメントスキャナーの価格などを比較厳選してご紹介していきます。

スキャナーは紙の情報をデジタルに変換するものですが、プリンターはデジタル情報を紙面化するための機器です。パソコンやスマホからプリンターに伝送して、紙に印刷していきます。中には複合プリンターと呼ばれるものもあり、スキャン・コピー・プリントの3つの機能が搭載されています。

今回紹介するスキャナーは読み取りしかできませんが、複合プリンターの読み取り精度よりも高い精度が実現可能です。その他にも目的に合わせた便利な機能が搭載されているので、スキャンを多く使う方におすすめです。

シートフィードスキャナーとは、固定された読み取り部を原稿が通過しスキャンする方式です。紙送り方式では原稿を1枚ずつ手差しする商品や、自動給紙装置ADFを搭載した商品のほか、自動で両面を読み取れる商品もあります。

ADF対応の商品は一度に多くの原稿をセットして大量にスキャンできるため、処理時間を短縮可能です。ただし、自炊する際は書籍や冊子などを裁断する必要があります。

平らな形状なのでフラットベッド型と呼ばれるスキャナーで、ガラス面に原稿や本をセットするタイプのスキャナーです。厚みのある本でも影が入らない設計になっており、読み取り精度・解像度にこだわる方におすすめです。

書籍を裁断する必要がないのはメリットですが、ガラス面に1回ずつ乗せてスキャンするので、分厚い本をスキャンするとなるとかなり時間がかかってしまうデメリットがあります。

オーバーヘッドスキャナ―（スタンドスキャナー）は、机の上に開いて置いた書籍やパンフレットなどを、上面から写真で撮影するように、非接触で読み取り可能です。A3サイズまで読み取れる商品もあります。

ほとんどの商品に、書籍の見開き中央部分の曲がりを補正し平坦化する機能があるため、ゆがみのないきれいな画像が得られます。解像度は高くありませんが、書籍を裁断したり読み取り画面に押し付けたりする必要がないので、原稿が傷みません。

ハンディスキャナーは、長さ25cm程度の棒状のタイプ、小型の箱形やペン形のタイプなどがあります。片手で持って原稿の上を滑らすように動かして読み取ります。安価なので、個人でも求めやすい商品です。

小型で軽いので、カバンなどに入れて持ち運び、外出先で使えます。ただし、大量の原稿をスキャンする用途には不向きです。

名刺スキャナーは、名刺をパソコンに画像データとして保存しておくためのスキャナーです。名刺交換を日常的に行っている方の中には、名刺ファイルにしっかり保管していたのに、いざ使うときに探すのに時間がかかってしまった経験をされている方も多いと思います。

この名刺スキャナーで取り込んだ名刺画像を保存して会社名や役職でファイルを作っておけば、とても探し出しやすくなります。

フィルムスキャナーは、フィルムの画像をデジタルデータに変換してスキャンするアイテムです。カメラのネガフィルムやポジフィルムに対応し、プリントアウトした後の写真を取り込むよりも高画質で保存ができます。

また、フィルムだけでなく写真のスキャン機能を持つ製品も販売されており、幅を利かせた使い方をしたい方におすすめです。

ブックスキャナーの読み取りセンサーには、高精度な「CCD」とコンパクトな「CIS」の2種類があります。本を美しくスキャンしたい方にはCCDがおすすめで、読み取り速度もCISより早いのが特徴です。

一方、CISは精度や読み取り速度はCCDよりも劣りますが、サイズが小さく幅を取らないメリットがあります。さらに、価格がCCDよりも安いので、解像度や読み取り速度などの性能よりコストや設置サイズを気にする方に向いています。

スキャナで読み込まれた画像は、点の集まりから成り立ち、点の密度を解像度といいます。解像度が高くなるほど画像は鮮明になりますが、データーの容量が大きく処理速度が遅くなります。

このため、用途に応じて解像度を選択します。たとえば、文書では200～300dpi、写真では300～600dpiなどが一般的です。なお、dpiは、1インチ（約2.54 cm）あたりにどれだけ点が集まっているかを示す単位になります。

スキャナーを選択する際には、対応する用紙サイズの確認も重要です。一般的な小型のシートフィードスキャナーではA4サイズ対応が多く、ビジネスや図書業務用では、A3対応もあります。

上面から非接触でスキャンするオーバーヘッドスキャナーも、A3サイズまで対応している商品が多いです。また、最近は特定の用途として名刺サイズのスキャナーがあり、ビジネスマンなどに人気があります。

さらに、読み取れる紙質も最近では重要になってきています。家計簿に使うために、レシートが読み取れたり、免許証などのプラスチック製のものが読み取れるものも人気です。自分が使う用途によって選んでみましょう。

ページ数の多い書籍や大量の資料をデジタル化する場合には、スキャナーの読み取り速度によって作業時間が大きく影響されます。読み取り速度は、スキャナーのタイプや商品個別のランク、センサー等の性能によっても異なります。しかし、一般的には解像度が上がり、スキャンする用紙サイズが大きくなると遅くなる傾向です。

よって、読み取り速度で機種を比較する場合は、条件をそろえて比較するのが重要で、メーカーでは、解像度200dpi・カラーでどれだけ時間がかかるかを表示しているところが多いです。この条件で比較してみましょう。

ドキュメントスキャナーで読み取ったデータの保存形式は機種によって違いがあります。ほとんどは、JPEG・PDF・Wordに対応していますが、必要なファイル形式に対応しているかも作業効率の上で重要です。

通常は読み込んだデータを文字認識できる「OCR機能」が搭載されている場合が多いですが、独自のソフトに組み込まれ、品質や機能はメーカーによって差があります。OSによっても異なる可能性があるので、事前に確認しましょう。

商品を買ってから後悔しないように、ある程度候補が決まったら出力形式や付属ソフトも確認して決めるのがおすすめです。

スキャナには、さまざまな付加機能があるので一覧にしたものをご紹介します。

モバイルスキャナーは外出先で文書の取り込みが必要な場合に便利です。中には、USBで給電できるものもあり、モバイルバッテリーなどに接続してつかえるものもあります。コードレスタイプであればカバンに収納できて場所を取りません。

外出先でなくても、ごちゃごちゃしがちなデスク周りに省スペースで置いておけるので、すっきり見せられます。作業スペースも少なくて済むので場所を取らないスキャナを探している方にもおすすめです。

富士通は、スーパーコンピューターからノートブックパソコンまで、コンピューター関連を中心に事業展開してきました。同社がScanSnapブランドで展開しているスキャナーは、読み取り速度が速く、自動給紙機構・両面同時読み取り・簡単操作のタッチパネルなどの機能面が充実しています。

中でも、A4フラッグシップモデルの「Scan Snap ix1600」は人気のモデルで、ワンタッチで簡単操作のタッチパネルが搭載されている製品です。

ミシン販売からスタートしたブラザーですが、現在はプリンター・複合機や各種産業機器を製造・販売しています。同社のドキュメントスキャナーは、パソコンなしでも手軽に使えるハンディタイプから、タッチパネルやNFCを標準搭載してクラウドサービスにも対応する高速ネットワークスキャナーまで各種あります。

カメラなどの精機光学機器からスタートしたキャノンは、複写機やプリンターなどの分野でも多彩な商品を開発しています。

同社は、縦型で排紙が本体前面に納まる省ペースのパーソナル用スキャナーや、カラーも白黒も毎分100枚で超高速スキャンできる業務用スキャナーなど、特色ある商品を提供しています。

エプソンは、プリンター関連機器をはじめ、ロボティックスデバイスやマイクロデバイスなどの事業を展開してきました。同社のフラットベッドスキャナーは一般的に幅広く用いられており、ノイズの少ない高感度の受光素子を装備し、35mmのポジ・ネガフィルムなどもスキャンできます。

また、スキャナードライバー「EPSON Scan」は、読み取りからファイル保存までをドライバー上で行え、文字の視認性を高める「文字くっきり機能」など多彩な機能があります。A4ドキュメントスキャナー「ds-571w」は人気の高い製品なので気になる方はチェックしてください。

手軽に使えるハンディスキャナーは、5千円台から2万円台までさまざまです。標準的なシートフィードスキャナーはA4用紙対応で3万円前後から10万円程度になります。A3サイズも読み取り可能でスピードが速い高性能な商品では、20万円を超える商品もあります。

また、机の上に開いた本を非接触で上部から読み取るオーバーヘッドスキャナーは、2万円弱から5万円程度です。

レンタル料金は、商品の種類と日数に応じた金額です。一般的に使用されているA4サイズのシートフィードスキャナーの例では、「3泊4日で5～6万円前後」、「1泊2日で3千円、1日延長するごとに400円追加」、「基本レンタル料が1カ月で10,300円」などがあります。

また、自炊する際に本を裁断するための裁断機とセットにしたプランもあり、「小型裁断機とのセットで3泊4日が6,980円」、「大型裁断機とのセットで7泊8日が13,480円」などの例があります。そのため、短期間しか使わない場合はレンタルもおすすめです。

ページ数の少ない資料を頻繁にスキャンする場合には、数千円程度の安価なハンディスキャナーを購入をおすすめします。

ページ数の多い書籍や資料などを一時的に自炊する場合には、自動給紙機能などのある高性能機種を裁断機とセットでレンタルした方が、作業効率が良く経済的です。ただし、自炊するのが頻繁な場合には、性能や機能が良く多少値の張る商品でも、購入した方がトータルして経済的です。

コストを抑えるために、中古での購入を検討する場合もあると思います。中古はもちろん安いですが、購入の際に気をつける点がいくつかありますので確認してみましょう。

• 動作確認
• 製造年
• 保証の有無と内容

中古で購入する場合は、リサイクルショップ以外にもフリマアプリなども活用できます。しかし、フリマアプリでの購入は個人間でやり取りとなるため、電子機器の取引はトラブルになる可能性あります。個人間のやり取りに慣れていない方や、不安がある方はリサイクルショップ利用がおすすめです。

感銘を受けた本、貴重な写真や資料などを電子化して保存したい。会議資料などをクラウドにアップして共有したい。そんな時に便利なスキャナーについてご紹介しました。原稿の種類・サイズやページ数、使用する場所などを考慮して、適切なスキャナーを選んでください。使用頻度が少ない場合にはレンタルの利用も検討してください。