マザーボードの種類を徹底解説｜型番や規格の調べ方【おすすめ商品7選も紹介！】

パソコンを自分で組み立てるときに課題なのがマザーボード選び。ですが、選び方がわからない方も多いのではないでしょうか。CPUをはじめとしたさまざまなパーツを搭載するための基盤であるマザーボードは、選び方によってパソコンのスペックを大きく左右します。

しかし、タイプや性能によって種類はさまざまなため、事前によく検討しないといざ組み上がってもうまく動かないことにもなりかねません。そのため、マザーボード選びは、他のパーツとの組み合わせも考慮する必要があります。

この記事では、種類・開発メーカー・チップセットの選び方や、よく選ばれているおすすめ機種7選などをご紹介します。思い通りのパソコンを組み立てるためにも、ぜひ参考にしてください。

マザーボードとは、パソコンに搭載する大元の基盤を指します。CPUやメモリ、グラフィックボードなどパソコンの性能を決定づけるパーツは、すべてマザーボードに搭載される形で組み立てられています。マザーボードの規格や機種によって搭載できるパーツの数やメモリの種類などの拡張性が異なるため、自分が作りたいパソコンのスペックに合ったマザーボードを選びましょう。

マザーボードの型番は、現在の機能を拡張したり、パソコンを修理に出したりするときのために知っておくのがおすすめです。Windowsのパソコンを使っている場合は、診断ツールやコマンドプロンプトを利用して調べることができます。

1. デスクトップの検索フォームに「cmd」と入力
2. 「コマンドプロンプト」を右クリックし「管理者として実行」をクリック
3. 立ち上がった黒い画面に「systeminfo」と入力し、エンターキーを押す
4. システム製造元(メーカー)とシステムモデル(型番)が表示される
5. 型番の詳細を知りたい場合は「wmic baseboard get product」と入力

305×244mmのもっとも大きなマザーボードで、タワー型のデスクトップパソコンに多く組み込まれているサイズです。基盤面積が大きいためコネクタやスロット数が多く、3種類の中で一番の拡張性を持っています。

自由度が高く、ハイスペックなパソコンを組むことができるため、サーバー用のパソコンやゲーミングPCなどを本格的に作りたい場合におすすめです。基盤が大きいので、パソコン本体も大型に仕上がります。

244×244mmのマザーボードで、省スペースタイプのスリムタワー型パソコンによく組み込まれます。ATXと比較して拡張性はやや劣りますが、その分価格が抑えられ、コストパフォーマンスが高いです。

あまり特殊な使い方をしない通常のパソコンであれば、Micro-ATXで十分な性能が得られます。小型のパソコンを組むことができるため、設置面積に余裕がない方にもおすすめです。

170×170mmの非常に小型のマザーボードです。一般的なデスクトップパソコンよりもさらに小さい、超小型マシンでも組むことができます。サブパソコンとして組み上げるパソコンに使われることが多い規格です。

基盤が小さいため拡張スロットは基本的に1つのみで自由度は低いです。また、性能のわりに割高でコストパフォーマンスはあまりよくありません。小さくて可愛らしいパソコンが自作できるため、女性に人気があります。

パソコンのケースサイズによって、選べるマザーボードは異なります。ケースのサイズは大きなフルタワーから小型のミニタワーやスリムタワーまでさまざま。基本的には大きなケースであるほど大きなマザーボードを収納できます。

Micro ATXやMini ITXはどのケースにも入れることができますが、最大規格のATXはミドルタワー以上のケースにしか入りません。また、形状によってMini ITXにしか対応していないケースもあります。

パソコンの頭脳ともいえるCPU。CPUを搭載するためのソケット形状はインテル社製かAMD社製に大きく分かれ、世代によっても適合するCPUが変わります。ここでは、インテル製とAMD製のCPUとマザーボードについて解説します。

LGA1150、LGA2011-v3などの型番でCPUを開発しているインテル。新しいソケットの登場が早いためCPUの種類も多く、購入時には注意が必要です。必ずマザーボードの型番と合うものを買いましょう。

不適合なCPUを買ってしまうと、マザーボード側のチップセット(CPUから入ってきた情報を処理するもの)と対応できず、パソコンがうまく動きません。マザーボードとCPUはメーカー・型番ともに一致したものを選んでください。

AMD製のマザーボードは、ひとつのソケットで対応しているCPUの種類が比較的多いのが特徴です。マザーボードのUPUソケットの形状はインテル製かAMD製かで大きく分かれ、さらに開発世代によっても異なるため、対応するCPUも都度変わります。

AMDのCPUの中でも人気を集めているのが「Ryzen」。コア(CPUが同時に処理できる仕事の数)数8～という非常に高性能なCPUです。Ryzenを搭載して安全にパソコンを使用したい場合は、「X570」のようなハイスペックなチップセットを備えたマザーボード選びましょう。

容量が大きいほどパソコンの処理速度が速くなるメモリ。マザーボードによって取り付けられるメモリの数や種類は異なり、マザーボードに搭載できる最大メモリ量の上限を超えるメモリを取り付けることはできません。

メモリにはそれぞれDDRという規格があり、マザーボードの規格と合わせる必要があります。規格が合わないと、パソコンを動かすことはできません。また、メモリが大きくてもCPUの処理能力が低いと動作は遅くなります。

キーボードやマウスなどの入力装置・ディスプレイなどの出力装置を接続できるポートを指します。マザーボードの規格によって数が異なり、また接続できる端子の種類が変わります。

USBやHDMIなどのポートは広く採用されていますが、ついていないこともあるので購入前に必ずチェックしましょう。LANケーブルやオーディオデバイスを接続できるポートが搭載されているものもあります。

CPUはかかる負荷が大きく、電力を多く消費します。そのため、パソコンにはCPUを安定して稼働させるための補助電源が必要になり、ケーブルによってマザーボードに供給します。補助電源は、ケーブル側の端子の数とマザーボード側の接続口の数を合わせましょう。

近年はケーブル・マザーボードともに8pinが主流ですが、中には6pinや4pinのものもあります。数が違っても接続することはできますが、動作不良の原因となることもあるため注意が必要です。

SATA(シリアルATA)はマザーボードに光学ドライブやHDDなどを接続するためのもので、L字型のSATAコネクタによって通信を行います。数や有無などがマザーボードの規格によって異なりますので、購入前に確認してください。

SATAには「SATA2.0 (3Gbps)」「SATA3.0 (6Gbps)」の2規格があり、SATA3.0はSATA2.0よりも速い通信が可能です。記憶装置としてSSDを接続したい場合は、SATA3.0を選びましょう。

PCパーツのほか、スマートフォンの周辺機器も取り扱うエイスースは、日本国内でも高い人気を誇るブランドです。ゲーマー向けのハイエンド機種である「ROG」シリーズといった高品質で高価格な製品を展開しています。新型のCPUが開発された際もとりあえずエイスースを、との声もあるほど信頼されているメーカーです。

PCパーツの製造において世界的に有名なメーカーです。特にマザーボードとグラフィックボードでは世界トップクラスの生産実績を誇ります。オーバークロック(CPUの処理速度を向上させること)ができる性能を持っているとしてコアな愛用者が多いです。また、ゲーミングチームと契約を結んでe-スポーツにも力を入れています。

ギガバイトはPC周辺機器を製造しているメーカーで、おもにマザーボードやグラフィックボードを製造しています。AORUS GAMING(オーラスゲーミング)をはじめ、ゲーミングPCやスタンダードPC用のマザーボードを幅広く開発しています。イルミネーションパーツが使われた「光る」製品が多いため、透明なケースを使えば視覚的に楽しめます。

マザーボードで1から組み立てたパソコンは、欲しいスペックを付け足すことで自分のためだけのオリジナル機種にすることができます。優秀なマザーボードで、ぜひ柔軟なカスタマイズを楽しんでください。