CPUクーラーの音がうるさいときの対処法｜異音がしたときの対処法も

CPUクーラーのファンの音が急にうるさくなって困ったことはありませんか？中には、CPUクーラーからの騒音がずっと気になっていて、そろそろ解決したいと思っている人もいますよね。しかし、解決方法を試したけれど解決できなくて諦めている人もいるかもしれません。

実は、修理業者に頼まなくても自分でできる解決方法がいくつかあることをご存知でしょうか。本記事では、CPUクーラーのファンの音がうるさいときの対処法を解説します。もし、まだ試していない対処法がある場合はぜひ参考にしてください。

また、CPUクーラーの音がうるさい原因や対処法を試す際の注意点についても解説します。CPUクーラーの騒音を解決して、日々のパソコン作業やテレワークを快適に行いましょう！

ファンがうるさくなる主な原因は、高速回転によるものです。CPUクーラーのファンは、回転することで強制冷却し内部機材を守っています。たとえば、吸気口が目詰まりをして冷却機能が低下すると、内部機材の温度が上がります。そのため、パソコン内部が高温になればなるほど、ファンが高速回転し騒音が発生します。

CPUクーラーは、ファンの軸ずれによってうるさくなることがあります。ファンの回転軸が変形することで、ファンがうまく機能せず騒音の原因となります。軸ずれは、主に埃の詰まりや経年劣化が原因で起こります。軸が摩耗すると軸と軸受けの間に余分な隙間ができ、これが騒音を発生させる原因となるのです。

パソコンへの作業負荷が重たくなるとファンがうるさくなる場合があります。アプリ・ゲームなどを複数起動したり、ハイスペックなゲームをしたりするとパソコンに負荷がかかり、熱を帯びファンがうなりだします。CPU・メモリの使用率を確認して、スペックに合わせて使うのをおすすめします。

吸気口の近くに物を置いていると、吸気口の吸引抵抗が上がり大きな音が発生します。ファンに十分な空気が送られず、ファンが強制的に高速回転する原因にもなります。この場合、近くから物を取り除くことで騒音を減少できる可能性があります。ただし、フィルターまで外してしまうと内部に埃が入るため、フィルターはできるだけ外さないようにしましょう。

CPUクーラーは外部の空気を取り込み続けているため、長く使用していると内部に埃が溜まっていきます。ファンに埃が溜まると冷却効果が低下してしまい、ファンが高速回転する原因となります。このような場合は、パソコン内部の埃を除去することが有効です。

ファンの埃を除去することで冷却効果が回復するので、ファンが高速回転する必要がなくなり騒音を抑えられる可能性があります。ただし、埃の流入を防ぐために目の細かいフィルターにすると吸引抵抗が上がってしまうため、バランスを考えることも重要です。

パソコン自体の設定を省電力にすることで、CPUクーラーのファンの騒音を解決できる可能性もあります。パソコンの性能を意図的に制御することで、内部機材の温度上昇を防ぎ、ファンの回転速度を低下させられます。パソコンの説明書を見ながら省電力設定にしてみましょう。

しかし、騒音を解決できる一方で、パソコンの処理能力が低下するデメリットがあるためこの点は注意が必要です。

データ整理（デフラグ）を行うことでパソコンの処理を軽くしてファンの音を軽減できる場合があります。デフラグとはバラバラに保存されたデータを取り出しやすいように並べ替える処理のことです。

windows10、windows11では初期設定で週に1回デフラグが自動的に行われるようになっていますが、任意で実行することも可能です。また、macの場合は自動的にバラバラにならないようデータが保存されているため、デフラグは不要です。

windows10、windows11でデフラグを実行する際は、スタートメニューの検索欄に「デフラグ」と入力し「ドライブのデフラグと最適化」を開くことで行えます。

CPUクーラーのファンの回転速度を意図的に遅くすることで、騒音を解決する方法もあります。ただし、回転速度を遅くすると冷却効果が小さくなるので冷却性能不足にならないよう注意が必要です。回転速度を下げるには、BIOS設定で制御・ファンコントローラーで制御・アプリケーションソフトウェアで制御する方法があります。

ファンの回転速度は、1100rpmが一般的です。1100rpmより大幅に大きければ回転速度を遅くすることをおすすめします。1000rpm以下であればかなり静音になります。

グリスアップで異音を修理できる可能性もあります。グリスアップを行うことで冷却効果をアップさせ、ファンの高速回転を防げます。特に使用期間が長い場合は、グリスが乾燥して固まっている可能性があり、冷却効果が下がってしまいます。グリスアップは頻繁に行うものではありませんが、定期的に塗り直すことで内部機材の温度上昇を防止できます。

ノートパソコンを利用されている方は冷却台を使うこともおすすめです。冷却台とは、PCを冷却する性能を搭載した台のことで、排気口やファンがついているものがあります。これによってPCの熱問題を解決することでファンの音も軽減する場合があります。

あらゆる対処法を試しても騒音が解決しない場合は、そもそもCPUクーラーの冷却効果が小さいことが原因と考えられます。このような場合は、CPUクーラーを交換することが最も有効です。近年では低価格で高性能なCPUクーラーも販売されているので、1度買い換えを検討することおすすめします。

CPUの使用率が低いのにファンがうるさいときは、ファンが高速回転しているのではなく、ファンの状態自体に原因があることが考えられます。ファンに埃が溜まりすぎていたり、何らかの理由で故障していたりすると、CPUの使用率が低い状態でもファンから騒音が発生する場合があります。まずはファンの掃除をし、それでもダメな場合は交換が必要です。

複数ある対処法を次から次へと試したいところですが、対処法を試すときには注意点があります。それは、勝手に分解清掃や部品交換をしてしまうとメーカーの保証外となる可能性があることです。

保証外となってしまうと、メーカーによる無料での修理を依頼できません。自分で分解や部品交換を行う場合は、保証外となることを把握した上で行うようにしましょう。また、分解や交換に自信がない場合は始めからメーカーや修理業者に依頼したほうが安心です。

いざ、自分で作業するとなっても気をつけることはまだまだあります。まず、パソコンの掃除をする際にはかならず電源をオフにしましょう。もし電源を付けたままパソコンの内部に触れた場合はパソコン本体に加えて自分の身にも危険が及んでしまいます。

電源を消しても5分ほどは基盤に電気が残っているためしばらく放置してから掃除を始めることをおすすめします。また、作業する際には静電気対策として他の金属を触ってから始めたり、手袋を用いた方がより安心です。

パソコンが熱を持っているとついつい氷や保冷材などの湿っているもので冷やしたくなるかもしれません。しかし、これらのもので冷やそうとすると水気がパソコンの内部に入って故障の原因となることがあります。パソコンを冷やす際にはクーラーや扇風機といった空調を活用することが大切です。

ここまで読んできた方の中には解決が大変そうで諦めそうになっている方もいますよね。しかし、明らかにファンがうるさいのに放置することもまた危険です。そのまま使い続けるとパソコンの内部に熱がこもってしまい熱暴走や故障を起こす原因にもなります。

ここまでご紹介してきた解決方法を試しても解決しなかった方や、自分で対処するのは難しいと思う方はメーカーや専門業者のサポートに依頼することをおすすめします。

この記事では、CPUクーラーがうるさいときの対処法をいくつか紹介しましたが、自分でできそうな簡単な対処法から試してみましょう。ただし、自分で分解や交換をしてしまうと保証外となるため、自信がない人は修理業者に頼んだ方が安心です。無理のない範囲でCPUクーラーの騒音を解決して、快適にパソコンを使用しましょう！