PCモニターの消費電力は何ワット？ワット数の調べ方を解説｜電気代節約の方法も

デスクトップパソコンはノートパソコンよりもパワフルでスペックが高く、画像編集や動画のエンコード、ゲーム用など重くて容量の大きな作業に向いています。そんなデスクトップパソコンに必須のアイテムがPCモニターです。

デスクトップパソコンはただでさえノートパソコンより消費電力が大きいです。ある調査によればデスクトップパソコンの消費電力は、ノートパソコンの2倍から5倍に及びます。デスクトップパソコンを使用しているなら、少しでも消費電力を軽くしたいですよね。

そこで今回はPCモニターの消費電力について解説します。くわえて、消費電力の低いPCモニター・ディスプレイの選び方やワット数の調べ方や確認方法、さらには電気代を抑える方法についても紹介します。消費電力を抑えて少しでも電気代を安くしたい方におすすめの記事です。

※電気代は31円/kWhで計算

上記の表は、PCモニターのインチ数ごとに消費電力を比較したものです。PCモニターの消費電力は、サイズによってある程度上昇しているものの比例はしていません。27インチの最大消費電力の方が31インチより大きい点でも明らかです。

PCモニターの消費電力はサイズに関係なく、モデルやPCモニターの性能や仕様によって大きく変わります。消費電力の低いPCモニターを選択したいなら、購入前にしっかりとチェックしましょう。

PCモニターの液晶パネルは、TN方式・VA方式・IPS方式の3種類です。それぞれコスト順にTN<VA<IPSと、TN方式は駆動電圧とコストが低く、消費電力も抑えられます。一方、画質としてはクオリティの順でIPS>VA>TNとなります。消費電力を抑えたいならリーズナブルでコストの安いTN方式を採用したPCモニターがおすすめです。

また、バックライトの明るさや種類によってもPCモニターの消費電力は大きく左右されます。これらの仕様をひとつひとつ確認するのは困難ですが、PCモニターのスペック表に表記されている標準消費電力、最大消費電力を比較して消費電力の低い製品を選択しましょう。

PCモニターにかかる電気代は、PCモニターの使用頻度や設定によっても変わります。デスクトップパソコンを使っていない状態でPCモニターの電源を切る設定にしておけば、PCモニターにかかる消費電力を抑えられます。

同時にパソコンもスリープモードにするのがおすすめです。PCモニターの電源オフやスリープモードにするまでの時間は、短めに設定するほど節電効果が期待できます。

ノートパソコンに繋いだり、デスクトップパソコンでも仕事やゲームなどでデュアルモニターなどのディスプレイを増やして使う方も増えています。ただし、ディスプレイを増やすと電気代も上がる点は留意しておきましょう。

ディスプレイは、大体10～40W程度消費電力です。たとえば、ディスプレイをノートパソコンにつなぐと、電気代は1時間あたり約0.27～1.08円増加します。1カ月に20日使用した場合、1日3時間程度の使用なら約16円～65円、1日8時間程度使用する場合は約43円～173円となります。

PCモニターの消費電力を測定したいならワットモニターがおすすめです。ワットモニターをコンセントに挿して、PCモニターコンセントを接続するだけで、簡単に消費電力や積算電力量、電気料金などを測定できます。製品によって測定できる項目には差があります。

他にも、パソコンの消費電力を確認できる「Joulemeter」といったフリーソフトもあります。CPU・PCモニター・ハードディスクなどの消費電力を表示する優れものです。

電気料金は「使用した電気の量（kWh）×電気料金の単価」で計算可能です。使用した電気の量は「消費電力（W）×使用時間（h）」で算出されます。たとえば、標準消費電力が30Wの場合、5時間使用すると150Whとなり、8時間つけっぱなしだと240Whです。

まず5時間使用した計算ですが、kWhになおすと150Whは0.15kWhとなります。電気料金の単価を31円とすると31円×0.15kWhで4.65円の電気代がかかる計算です。なお、8時間つけっぱなしの計算だと240Whは0.24kWhとなり、31円×0.24kWhで7.44円の電気代がかかります。

このように、購入するPCモニターの標準消費電力と毎日どれくらいの時間パソコンを使うかが分かれば、おおよその電気料金が計算できます。

ほんの少しですが、待機状態のPCモニターでも電気代はかかります。待機時間が約10時間で0.1円ほどです。大した金額ではありませんが、少しでも電気代を節約したい方はモニター電源をオフにしておきましょう。

PCモニターの電源のオンオフは手動ではなく自動で設定できます。以下の設定をすれば使用していないとき、一定の時間が経過すればPCモニターの電源が切れます。長時間つけっぱなしてしまう方におすすめです。

1. スタートメニューからコントロールパネルをクリック
2. 「ハードウェアとサウンド」をクリック
3. 「コンピューターがスリープ状態になる時間を変更」をクリック
4. 「ディスプレイの電源を切る」で、ディスプレイの電源が切れる時間を設定

また、スリープモードを利用すれば待機電力はかかるものの、起動・終了の電力は抑えられます。90分以内の離席なら、シャットダウンよりスリープの方が消費電力は少なく済むのでおすすめです。 休憩や昼食といった、短時間の一時的な中断の場合にはぜひスリープを活用してください。

画面の明るさを抑えることで電気料金が抑制できます。設定方法は以下の通りです。

1. WindowsキーとXキーを押す
2. 表示された一覧から「電源オプション」をクリック
3. 「電源オプション」画面で最下部にある「画面の明るさ」で明るさを調整

あまりにも暗くしすぎるとパソコンで作業がしにくくなります。自分に合った適切な明るさを設定してください。

ノートパソコンは、デスクトップパソコンよりもそもそもの消費電力が少ないです。そのため、ノートパソコンにモニターを接続しても、デスクトップパソコンより消費電力を抑えられます。手軽に電気代を抑えたい方には、ノートパソコンを使うのがおすすめです。

また、パソコンの節電効果は年々高くなっています。新しいパソコンは動作が軽いうえ、より節電できる仕様になっています。電気代を抑えつつ仕事の効率も上がるので、なるべく新しい機種を使用すると一石二鳥です。

Windows・Macどちらのパソコンでも、省電力モードが搭載されています。自動的にパソコンの消費電力を抑えられるので、電気代の負担を少しでも軽減したい場合は、ぜひこの機能を活用してください。Windowsの場合は省電力オプション、Macの場合は省エネルギー機能で設定が可能です。

ゲーミングパソコン(ゲーミングモニター)は、一般的なデスクトップパソコンより電気料金がかかります。一見すると、PCモニターにゲームが表示されるので消費電力が高いように見えます。しかし、電気料金が多くかかる原因はPCモニターではありません。

ゲーミングパソコンで大きく電力を消費するのはグラフィックボードです。グラフィックボードはGPUとも呼ばれ、ゲームのグラフィックを表示するために必要な部品です。GPUはパソコン本体に使われており、ゲーミングパソコンの電気料金が高いのはパソコン本体の消費電力が増えるといった理由があります。

デスクトップパソコンはノートパソコンに比べて消費電力が多いため、少しでも消費電力を抑えたいところです。消費電力を抑えるためには消費電力が少ないPCモニターがおすすめです。消費電力の少ないPCモニターを選んで電気料金を少しでも安く抑えましょう。