キーボードの入力遅延で反応が悪いときの原因は？｜Bluetooth・有線接続の直し方

近年ではロジクールなど大手メーカーからもBluetooth接続の無線キーボード（ワイヤレスキーボード）の人気が高まっています。しかし、ワイヤレスのキーボードは遅延が発生しやすいといわれています。ワイヤレスキーボードが遅延する原因としては、電池切れや接続不良が考えられます。

有線のキーボードはワイヤレスキーボードと比べると比較的少ないものの、ウイルスの感染や文字入力速度設定ミスにより遅延が発生する場合があります。ゲーミングキーボードの場合はゲームの勝敗にも関わるので遅延は改善しておくべきです。

そこで今回は、キーボード遅延で反応悪いときの原因と対処法を解説します。意外と簡単な方法で解決できる可能性もあるので、bluetoothキーボードなどで遅延にお悩みの方はぜひこの記事を参考にしてください。

Bluetooth接続の無線キーボードは有線キーボードと比べて遅延しやすいのがデメリットです。体感できるレベルで遅延する場合があるので、ゲームに使用するのはおすすめしません。アクションゲームではキャラクターが思うように動かない場合もあります。

キーボードに遅延がみられないか、まずは反応速度をチェックしてみましょう。測定方法の一つに、「反応速度計測ゲーム」があります。

これは、画面上に青い〇印が表示されたらスペースキーを押すことで、その反応速度を計測するゲームです。ただし、このゲームの性質上、キースイッチ自体の反応速度だけでなく、操作する人の反応速度も反映されることになります。

キースイッチのみの純粋な反応速度ではないものの、感覚的なものと合わせておおまかな測定が可能です。キーボードの反応速度が気になっている方は、下記のリンクから試してみましょう。

無線キーボードを使うには、パソコンとのペアリングが必要です。そのため、Bluetooth接続がうまくいかないと遅延が起こります。また、使用するキーボードにもよりますが、同じ通信規格を使用している他のBluetooth機器の影響を受けやすいので、作業効率が下がる場合もあります。

有線のキーボードであればBluetooth接続の影響を受けません。そのため、遅延の少なさで比較するなら確実に有線キーボードの方がおすすめです。さらに、ゲーミングキーボードとして使う際にも、遅延の心配が少ない有線キーボードの方が使いやすいです。

ここからは、無線キーボード・有線キーボードそれぞれの遅延する原因について詳しく紹介します。キーボードが遅延する原因はいくつかあるので、お手持ちのキーボードがどの原因で遅延が起こっているのかを確認しましょう。

無線キーボードなのでBluetoothに目が行きがちですが、意外と盲点なのが電池切れです。この場合は、電池を新しいものと交換しましょう。また、電池残量が少なくなるとキーボードの赤いランプが数秒間点滅するモデルもあるので、目安にして電池を交換してください。

無線キーボードが遅延する場合は、接続不良が原因の場合があります。周辺に電波を発している機器があるとBluetoothの接続がうまくいかず、遅延が発生します。そのため、Bluetoothの接続を切ってください。また、劣化によって遅延が生じる場合もあります。

無線キーボードを使用する場合はPCとのBluetoothペアリングが必要であり、他のワイヤレス機器との干渉が影響する場合が多いです。そのため、無線キーボードを使用する場合は、近くに電子レンジやワイヤレス電話機などの他のワイヤレス機器がないかどうかを確認してください。

有線キーボードをUSBハブで接続していると遅延が発生しやすくなります。また、複数のUSB機器を同時に使用していると電源不足に陥りやすいので、余計に遅延しやすいです。さらに、USB機器が増えるほどパソコンのCPUに負担がかかるため、パソコンの動作も重くなります。

有線キーボードが遅延するようになった場合は、ウイルスに感染している可能性もあります。CPUとメモリ使用率を設定画面から確認してください。もし、CPU使用率が常時100％になっている場合は、ウイルスに感染している可能性が高いです。

文字の入力速度設定にミスがあると遅延が発生する可能性があります。その場合は、キーボードのプロパティから頒布速度を設定し直してください。「表示までの待ち時間」を調節すれば、キーボードのキーを押しっぱなしにしたときに次に連続入力が開始するまでの時間も調節できます。

ゲームをしていてキーボードの遅延が発生すると、ゲームの勝敗に大きく影響する恐れがあります。ここからは、ゲーミングキーボードで遅延が発生する原因について詳しく解説します。ゲーミングキーボードを使用している方はぜひ参考にしてください。

ゲーミングキーボードで遅延する場合は、パソコンが重くなっているのが原因として考えられます。Apex LegendsやFPSゲームなどは他のゲームに比べて容量が重めです。遅延が発生した場合は、自分のパソコンの容量にどのくらい余裕があるのかを確認してください。

パソコンのスペック不足によってもキーボードの遅延は発生します。パソコンのスペックに合っていないゲームをプレイしようとすると遅延が起こりやすいです。そのため、ゲームの購入前に自分の持っているパソコンのスペックでプレイできるかどうかを確認してください。

日本語IMEは、日本語入力のためのシステムですが、これをアンインストールすると反応の遅延が起きなくなることも多いです。

しかし、削除してしまうのが躊躇われる場合は、英語IMEをインストールしてみるのも一つの方法です。日本語IMEとの切替えを行うことで、日本語IMEを削除せずに遅延問題の解決を図ることも可能です。

入力遅延を解消するには、パソコン側の設定を確認すると解決する場合があります。ここでは反応速度の設定の確認と予測変換を非表示にする方法を説明します。

【反応速度設定の確認方法】

1. 「Win」+「R」を押してランボックス運行し、「control」を入力
2. コントロールパネルが開いたら、「キーボード」をクリック
3. キーボードプロパティが開くので、スライダーで速度調整する。下のボックスに文字を入力して速度をテストする。完了なら「OK」

【予測変換の非表示方法】

1. タスクバーから設定をクリックする
2. 「全般」をクリックする
3. 予測入力での「予測候補の文字数を選択する」をオフにする

パソコンの容量を空けると、パソコンの負担が軽減されキーボードの遅延が解消される場合があります。不要なアプリやファイルを削除し、パソコンへの負担を減らしましょう。

キーボードドライバーの設定が古かったり異常がある時に入力速度が遅くなるケースがあります。そのため「Driver Easy」を使用してドライバーの更新をおすすめします。問題のドライバーを発見すると自動的にアップデートしてくれるソフトです。

1. 「Driver Easy」をインストールする
2. ソフトを開き、「スキャン」をクリックしドライバーを検査する
3. 更新必要なドライバーが検出されたら「更新」をクリックし、更新する

ゲームプレイ時の遅延を低減する「NVIDIA Reflex」が、大人気FPSゲームの「Apex Legends」で利用可能になりました。「NVIDIA Reflex」とは、Render Queueと呼ばれる値を省いて遅延を抑制できる仕組みです。

「Apex Legends」はかなり容量が重いため、遅延も発生しやすいのがデメリットでした。「NVIDIA Reflex」で利用可能になったので、今までより遅延を気にせず快適にプレイできます。また、将来的にはUIオプションでの切り替えにも対応する予定とされています。

キーボードの中でも特にワイヤレスの場合は、接続不良によって遅延が発生する例が多いです。ここからは、ワイヤレスキーボードで遅延が発生した場合の改善方法を紹介します。修理に出す前にぜひお試しください。

ワイヤレスキーボードに遅延が発生した場合は、一度接続を切って再ペアリングしてください。使用状況によって不安定になる場合がありますが、再ペアリングを行えば解決する場合が多いです。また、他のBluetooth機器が近くにある場合は、機器と距離を取って使用してください。

バッテリーの残量が少ないと遅延しやすくなります。そのため、ワイヤレスキーボードに遅延が発生した場合はバッテリー残量を確認してください。多くの場合、バッテリーを充電すれば遅延がなくなります。もし、バッテリー充電がうまくいかない場合は修理に出すのを検討しましょう。

有線キーボードの遅延が発生する原因としてUSBハブやケーブルに問題がある場合が多いです。ここからは、有線キーボードで遅延が発生した場合の改善方法を紹介します。修理に出す前にぜひお試しください。

有線キーボードで遅延が発生した場合は、まずCPUとメモリ使用率を確認してください。CPU使用率が常時100％になっていたらウィルスに感染している可能性があります。もし感染が疑われる場合は、できるだけ早く業者に連絡をして被害が広がらないように努めてください。

ケーブルがしっかり挿さっていないとキーボードとの接続がうまくいかないので、遅延が発生しやすいです。そのため、有線キーボードで遅延が発生した場合はケーブルがしっかり挿さっているかを確認してください。USBハブを使用している場合も、挿さっているかを確認しましょう。

ワイヤレス・有線キーボードともに、反応速度の設定を確認してください。キーボードのプロパティを開き、「このボックス内でキーを押し続けて、文字の入力をテストしてください」で反応速度を確認できます。また、合わせて「表示までの待ち時間」も確認しましょう。

キーボードで遅延が起こる場合は、別のキーボードを使って遅延するかを確認してください。もし、別のキーボードを使っても遅延が発生するなら、キーボードではなくパソコン本体やケーブルに問題がある可能性が高いです。この場合は、パソコンやケーブルを点検に出すのをおすすめします。

遅延や正しく文字入力ができない場合は、キーボードのドライバを再インストールしてください。「スタート」を右クリックして表示される「デバイスマネージャー」からアンインストールし、再起動を行えば再インストールは完了します。パソコンに詳しくない方でも簡単です。

レジストリキーの値を変更し、値を減らすと遅延が改善されます。その場合のやり方をご説明します。

1. 「Win」と「R」を同時に押すと「ファイル名を指定して実行」のウインドウが表示されるので、「regedit」と入力して「OK」をクリック
2. レジストリエディターが表示されたら、上部にある入力欄に「コンピューター\HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Accessibility\Keyboard Response」と入力してキーボードの「Enter」を押す
3. 「AutoRepeatDelay」「AutoRepeatRate」の値を減らす

「AutoRepeatDelay」は表示までの待ち時間、「AutoRepeatRate」は キーボードのプロパティの表示間隔で、数値はミリ秒で設定されています。（1秒は、1000ミリ秒）「AutoRepeatDelay」が1000だったら300にするなど元の数値以下に減らし、「AutoRepeatRate 」も同様に数値を減らします。

値の設定が終わったら、PCを再起動して完了です。

入力の遅延が起こるときは、キーボードではなくパソコン本体に原因がある場合もあります。Windows10・11なら、「ハードウェアとデバイスのトラブルシューティングツール 」を使用すると、キーボードの問題をチェックしてハードウェアやデバイスが正常に動作しているかを確認できます。

キーボードドライバーの破損が原因の場合は再インストールや更新で解決できるので、Windows11などOSに合わせた修正を行いましょう。

遅延がひどい場合は、修理に出すか新しいものに買い替えるのがおすすめです。新しい機能が搭載されたキーボードが続々と登場しているので、お持ちのキーボードよりハイスペックなものもあります。また、遅延が気になる方はワイヤレスよりも遅延が少ない有線キーボードを検討しましょう。

今回は、キーボードで遅延が起こる原因と改善方法について紹介しました。無線キーボードと有線キーボードで遅延が発生する原因が異なるので、自分のキーボードタイプに合わせて参考にしてください。また、キーボードで遅延が起こったら再ペアリングを試すのがおすすめです。