【最新】ATX規格のマザーボードおすすめ10選｜性能の違いも解説

マザーボードはATX規格が主流ですが、Micro-ATX規格やExtended-ATX規格といった、似たような名称の規格の製品も存在します。今回は、ATXという名前が付くマザーボードの規格の違いについて、詳しく説明します。

ATX規格のマザーボードは全般的に拡張性が高く、性能を高めやすいので、負荷の重いゲームや動画編集の用途でも使いやすいです。しかし、ATXマザーボードには様々な製品があるので、商品選びで迷う人も多いのではないでしょうか。

マザーボードを初めて選ぶ人に向けて、ATXマザーボードの選び方やおすすめ商品についても詳しく解説します。拡張性の高いATXマザーボードを活用して、ゲームや動画編集を快適に行えるようにしましょう。

ATXとは1995年にインテルが開発したフォームファクタであり、Advanced Technology eXtendedの頭文字を取ったものになります。似たような規格にMicro-ATXやExtended-ATXがありますが、サイズが異なるので互換性がなく部品交換できないことに注意しましょう。

他の規格に比べて拡張性が高く、パソコンの性能を上げやすいことから、人気の高いフォームファクターです。パソコンの性能や使い勝手を重視するコアゲーマーの方は、ATX規格のマザーボードがおすすめです。

マザーボードの規格として代表的な規格は、以下になります。

• ATX
• Micro-ATX
• Extended-ATX
• mini-ITX

ここでは、この4種類の規格の特徴を解説していきます。

マザーボードで使われる規格の中で、最も一般的なものがATXであり、305mm×244mmの大きさを持ちます。メモリスロットが4～8基付いていて、拡張スロットも7基搭載されている製品があるので、拡張性が比較的高いです。

大型グラフィックボードの装着も簡単にでき、CPUのオーバークロックを行えるので、パソコンの性能を高めやすいです。処理の重い3Dゲームをプレイしている人は、ATX規格の製品が向いています。

Micro-ATX規格のサイズは244mm×244mmと、ATX規格に比べてコンパクトなので、ミニタワーPCにも搭載しやすいのがメリットです。機能はATX規格に比べると抑えられていて、メモリスロットと拡張スロットが2～4基程度しか搭載されていません。

しかし、大型グラフィックボードも搭載可能で、ATX規格に比べて価格の安い製品が多いです。Micro-ATX規格のものはマザーボードを初めて選ぶ人におすすめです。

ハイエンドマザーボードに使われることが多いExtended-ATXは、サイズが305mm×330mmと大きめなので、フルタワーPC向けの規格です。スロット数が多いので、余裕を持って自作パソコンの組立を行えます。

グラフィックボードを2枚差しできるので、仮想通貨のマイニングを行いたい人や、ワークステーション用PCとして使いたい人におすすめです。他の規格に比べて性能が高いので、3Dゲームの快適性にこだわる人にも向いています。

mini-ITX規格は、サイズが170×170mmと他の規格に比べて小さいので、小型パソコンにも取り付けやすいです。しかし、拡張スロットが1基しかないので、パソコンの性能を高めづらい点がデメリットになります。端子数が少ないにも関わらず、値段の高い製品が多いので、ゲーム用のマザーボードを探している人は他の規格を選びましょう。

ATX規格のマザーボードの選び方で重要なポイントは以下の3つです。

• チップセットの種類
• USB端子とSATA端子の数
• 映像出力端子の規格と数

同じ規格のマザーボードでも機種によって端子数が異なるので、インターフェースも確認しましょう。

チップセットによって対応するCPUの規格が異なり、新しいCPUソケットを搭載した製品であれば、高性能な最新CPUを搭載できます。Z490では第10世帯Intel CPUに対応しているのに対し、最新のZ590チップセットでは、第11世帯Intel CPUを搭載可能です。

RyzenのCPUに関しては、第4世帯のCPUに関しても第3世帯と同じ規格でできているので、B550やX570でも最新のCPUに対応できます。

マザーボードには、パソコンパーツを装着するスロットや、周辺機器を接続するスロットが搭載されています。機種によってスロットや端子の数が異なるので、拡張性を重視する人は、インターフェースが充実した製品を選びましょう。

現在販売されているマザーボードのほとんどは、DDR4規格の最新のパーツに対応しています。ただし、同じDDR4規格対応のメモリでも、2400MHz～3200MHzとクロック数に違いがあるので、高周波数のメモリに対応したマザーボードを選びましょう。

一般的にサイズの大きなマザーボードであるほど、メモリースロットが多く拡張性が高い傾向にあります。メモリの容量にこだわる人は、ATX規格のマザーボードがおすすめです。

マザーボードの上位機種にはSLIに対応した製品があり、GeForceのグラフィックボードを2枚以上指すことができます。ただし、同じ種類のGPUのグラフィックボードでないと、性能を向上させることができないので気をつけましょう。

高性能グラフィックボードは非常に消費電力が大きいので、2枚差しすると電力不足や熱暴走が発生する危険性が高いです。定格電力が大きい電源に入れ替えて、冷却対策をしっかり行うようにしましょう。

マザーボードのサイズが大きくなるほど最大端子数が多くなります。大型のマザーボードでは、10個のUSB端子と8個のSATA3端子が付いている製品もあります。

USB端子が多いほど周辺機器を接続しやすいので、ゲーマーの方はUSB端子の多い製品がおすすめです。また、SATA3端子が多いほど、DVDドライブや内蔵ストレージの増設をしやすくなるので、自作ゲーミングパソコンの作成が簡単に行えます。

マザーボードで使われる、代表的な映像出力端子として以下の3つの規格が挙げられます。

• HDMI
• DisplayPort（高性能）
• D-sub（低性能）

映像出力端子の規格によって、転送できる情報の速度が異なるので、対応解像度も変わります。144Hz~240Hzのリフレッシュレートや、4K解像度に対応したゲーミングモニターを使う場合は、転送速度の速いDisplayPortに対応したものを選びましょう。

以下の4つのメーカーがATX規格のマザーボードを販売しています。

• MSI（エムエスアイ）
• ASUS（エイスース）
• GIGABYTE（ギガバイト）
• ASRock（アスロック）

メーカーによって仕様が異なるので、自分の用途にあう製品を選びましょう。

台湾の老舗マザーボードメーカーであるMSIは、高品質なマザーボードを販売しており、オーバクロックの許容範囲の広さで定評があります。そのため、e-Sportを行うようなプロゲーマーに高い支持を得ています。デザイン性に優れた製品も多く存在するので、パソコンパーツの見た目にこだわる人にもおすすめです。

ASUSのマザーボードは、信頼性が高くトップクラスのシェアを持つので、マザーボードのメーカー選びで迷った人におすすめです。プロゲーマー向けのハイエンド製品だけでなく、ローエンド製品も豊富にあります。また、日本語のサポートが充実していて取り扱いやすいので、自作PC初心者の方にもおすすめです。

台湾のパソコン関連のメーカーであるGIGABYTEは、耐久性の高さと価格の安さから人気のあるメーカーです。バランスの取れた製品が多いので、初心者の方にもおすすめです。コスパの高さで定評があるAORUSシリーズは、デザインと機能が他のメーカーに比べて地味なので、派手なゲーミングマザーボードが欲しい人には向いていません。

ASRockは旧規格と新規格が混在した、常識外れで個性的なマザーボードを数多く取り揃えているメーカーです。他のメーカーに比べて価格が安いので、コスパ重視の人におすすめです。親会社のASUSとは対象的に、日本語のサポートが弱く取り扱いづらいので、自作PCに慣れた人向けのメーカーであるといえます。

自作PCケースには、ATXケース・micro-ATXケース・Extended-ATXケースがあり、それぞれ対応する規格のマザーボードを搭載することができます。

小型のパソコンでは、高性能GPUを搭載した大型のグラフィックボードや、光学ドライブを載せられない場合があります。そのため、ゲーム用のパソコンとして使いたい人は、パソコンパーツの拡張性が高い、ミドルタワーやフルタワータイプの製品がおすすめです。

電源ユニットの選び方で一番重要なポイントは電源容量であり、電力不足に陥ると電源本体の寿命が縮むので、消費電力の2倍程度の電源を選びましょう。変換効率も使える電力に影響を及ぼすので、ゲーミング用途で使う人は、80%以上の効率を持つ80 Plus認証の製品がおすすめです。

ATXマザーボードは、他の規格に比べてインターフェイスが充実しているので、パソコンの性能を高めやすいのが特徴です。マザーボードの選び方について詳しく理解して、使い勝手がよく信頼性の高いマザーボードを選ぶことで、快適にオンラインゲームを遊べるようにしましょう。