SDカードの使い方・入れ方・容量や使い道を紹介｜iPhoneはSDカードリーダー？

スマホやカメラを使っているときに、保存するデータがどんどん増えて容量が足りなくなった経験がある方は多いです。容量確認をしないと、いざというときに大事なデータを保存できなくなったり、機器の動作が不安定になったりします。

そんなときに役立つのが、データの保存容量を大幅に増やせるSDカードです。SDカードの使い方をマスターすれば容量を増やすだけでなく、バックアップを取れたりSDカード内のデータ管理を楽に行えたりするメリットがあります。

この記事では、SDカード・SDカードリーダーの基本的な知識や使い道・iPhoneなど機器ごとの使い方を詳しく紹介します。また、その他の使い道はどこかや、スイッチを例にmicroSDカード（マイクロSDカード）の入れ方、microSDカードを安全に取り外す方法も解説するので、今までは気にせず直抜きしていた方も参考にしてください。

SDカードとは「SDメモリーカード」の略称です。スマートフォンやデジカメの外部記憶媒体として多く用いられています。スマートフォン内蔵のデータ容量であるストレージを超える多くのデータを保存したい場合に、SDカードが活躍します。

さらに、SDカードは大切なデータをバックアップしておくのにも役立つのでおすすめです。データをSDカードに保存しておけば、スマートフォン本体のデータが何らかの理由で消えてしまっても、SDカードから復元できます。

SDカードは主にパソコン・デジカメ・ビデオカメラに使われ、そのほかの家電製品にも幅広く利用されています。サイズは長さ32mm×幅24mm×厚さ2.1mmと定められており、重量は約2gです。多くのノートパソコンには、このSDカードを挿し込むためのSDカードスロットが内蔵されています。

microSDカードは、SDカードよりもさらにコンパクトな記録メディアで、サイズは長さ15mm×幅11mm×厚さ1mm、重量は約0.4gです。主に携帯電話・スマホ・タブレット・デジタルオーディオプレーヤーなどで使用されています。

SDカードとは電気的な互換性があり、microSDカードを変換アダプタに装着すれば、SDカードとして利用可能です。

SDカードとmicroSDカードの中間の規格である「miniSDカード」も存在し、以前は携帯電話端末向けに使用されていました。しかし、microSDカードが主流となったため現在ではほとんど使われていません。

また、古い端末の中にはminiSDカードしか利用できないタイプもあるため、中古端末を購入する際は気を付けましょう。

SDカードは種類ごとに「HC」や「XC」など容量が異なります。ただし、SDカード・microSDカード共に基準は同じで、容量は以下の3種類に分類されます。用途や本体の内蔵ストレージに合わせて容量を選ぶのが基本です。

• SD(microSD)：～2GB
• SDHC(microSDHC)：4～32GB
• SDXC(microSDXC)：64GB～2TB

カードごとに「CRASS」「UHC」など、転送速度のクラス表記がされています。たとえば、クラス2の転送速度は最低2MB/秒、クラス10の転送速度は最低10MB/秒というように、数値が大きくなるほど速度が上がります。

ただし、端末の性能によってはクラスに応じた力を発揮できない場合があるので注意しましょう。また、転送速度が上がるほど価格が高くなるため、クラスの高さのみでカードを選ぶのは避けてください。

スマホでSDカードを使えるのは基本的にAndroidだけで、iPhoneでは使用できません。ただし、SDカードリーダーがあればiPhoneでSDカードを使えます。詳しい方法は後述で解説します。

なお、Androidでも内蔵ストレージの容量が大きく容量不足を起こしにくい「Google Pixel」は、SDカードスロットが搭載されていません。

SDカードのセットアップとは、SDカードを機器で使える状態にする初期設定を指します。AndroidスマホでSDカードをセットアップをするとき、外部ストレージと内部ストレージの2種類から選択できます。それぞれの特徴を下の表にまとめたので、参考にしてください。

SD カードをフォーマットする際、SD カード内に保存されているデータはすべて削除されてしまいます。そのため、フォーマットを行う前には、必ずSD カード内のファイルバックアップをとるようにしましょう。

画像や動画などのファイルを開く手順はそれほど難しくありませんが、Office文書を開く場合は条件があります。また、専用アプリを使えばファイルを簡単に管理できます。

内蔵ブラウザを利用してフォルダへアクセスする方法を解説します。「設定→ストレージ→SDカード」と進み、「フォルダ→ファイル」を選択するとファイルが開きます。ほかにも「ES ファイルエクスプローラー」といったファイル管理アプリを使ってアクセス可能です。

また、アンドロイドでSDカードの中身を見る方法は以下の通りです。

• 「設定」→「ストレージ」で確認
• ホーム画面から「ファイル」を開いて確認

「Word」「Excel」などのファイルを開く場合は、それぞれのファイル形式をサポートするアプリを別途インストールする必要があります。ファイル形式はさまざまなので、サポートするアプリが見つからない場合は「Google Playストア」で探しましょう。

ただし、ほとんどのファイル形式は標準でインストールされている「Google ドライブ」で開けます。

Androidに標準搭載されている「ファイルマネージャー」を使えば、専用アプリをインストールしなくてもSDカードへデータをコピーできます。手順は以下のとおりです。

1. SDカードを挿入
2. 対象のデータをロングタップで選択(複数選択も可)
3. 3点リーダーから「コピー」を選択
4. 保存先をSDカードに設定し「コピー」を選択

SDカードの挿入場所は機種によって異なるため、カードの向きや表裏をよく確認してから挿入してください。

アプリデータをSDカードへ移動するには、まず以下の手順でSDカードをフォーマット(初期化)する必要があります。

1. SDカードを挿入
2. 「設定→デバイスケア→ストレージ→外部SDカード→フォーマット」を選択

次に、以下の手順でアプリをSDカードへ移動させます。

1. 「設定→アプリ→ストレージ→変更→外部SDカード」を選択
2. 「使用されているストレージ」が「SDカード」になるのを確認

アプリによってはSDカードへ移動できないケースもあるため、後述で詳しく解説します。

写真をSDカードからスマホに取り込む場合は、ファイル管理アプリを利用するのがおすすめです。ファイルマネージャー+などさまざまなファイル管理アプリがあるので、ぜひチェックしてください。

SDカードを取り出すとき、手っ取り早いからと直抜きしてはいけません。以下の手順で安全な抜き方をしてください。

1. 「設定→端末→ストレージ」を選択
2. 「ストレージ」内で下へスクロール
3. 「SDカードのマウント解除」を選択し、ポップアップが出たらOKを選択

SDカードは気を付けて扱わないと、データがクラッシュする可能性があります。

SDカードを初期化するには、まずパソコンやAndroid端末などにSDカードを挿入した状態にしてください。

Windows10の場合、エクスプローラーのSDカードアイコンをクリックし、フォーマットを選択するとSDカードの初期化の項目が出てきます。Android端末の場合は設定画面を開き、ストレージを選択し外部ストレージ項目のSDカードを選択してください。ストレージ設定内のフォーマットに削除の項目があります。

SDカードは、パソコン本体のSDカードスロットに挿入できますが、microSDカードはmicroSDカードアダプタにセットして挿入する必要があります。SDカードをスロットに挿入し、カチッと音が鳴るまで押し込んでください。

パソコンからSDカードを安全に取り外すには、タスクバー右上の「ハードウェアの安全な取り外し→USB大容量記憶装置デバイスを安全に取り外します」を選択して抜き取ります。

SDカードからパソコンへデータをコピーする手順は以下のとおりです。

1. パソコンにSDカードを挿入
2. SDカードを開きコピーしたいデータを選択
3. データをクリックしたままデスクトップへ移動

複数のファイルを一度に移動させたいときは、Shiftキーを押してファイルを選択し、最後のファイルをクリックしたままデスクトップへ移動させます。

上記の「SDカードからパソコンへデータをコピー」と同じ要領で、移動の手順を逆にして行います。

1. パソコンにSDカードを挿入
2. SDカードを開く
3. デスクトップ上のコピーしたいデータを選択
4. データをクリックしたままSDカードへ移動

または、コピーしたいデータを右クリックして「コピー」を選択し、SDメモリカードドライブに貼り付ける方法もあります。

SDカードからUSBメモリへデータをコピーする手順は以下のとおりです。

1. パソコンにSDカードとUSBメモリを接続
2. タスクバーのエクスプローラーを選択
3. SDカードを開く
4. もう1つエクスプローラーを開きUSBメモリ(コピー先)を開く
5. コピーしたいデータを選択しUSBメモリにドラッグする

エクスプローラーをもう1つ開くときは「Windowsキー＋E」のショートカットキーが便利です。

パソコンでSDカードが認識されない場合は、まずSDカードを別のカードスロットに挿入します。別のカードスロットで認識される場合はSDカードに不具合がある可能性があるため、クリーナーを使ってSDカードの接触部分のクリーニングをおすすめします。

また、カードスロットが認識されているか確かめるには「スタート→デバイスマネージャー」を開いてください。認識されていないと「！」や「？」が表示される場合があります。

SDカードはダウンロードしたゲームや追加コンテンツも保存できるので、1枚持っておくとニンテンドーswitchをより楽しめます。ここでは、ニンテンドーswitchで使用できるSDカードの種類と、基本的な使い方を紹介します。

ニンテンドーswitchでは「microSD(2GB)」「microSDHC(4～32GB)」「microSDXC(64GB～2TB)」の3種類のmicroSDカード（マイクロSDカード）が使用可能です。ただし、microSDXCはインターネットで本体を更新して使用する必要があります。また、快適に遊ぶには転送速度が速い「UHS-I」がおすすめです。(UHS-Ⅱは非対応)

ここでは、ニンテンドースイッチでのmicroSDカードの取り扱い方を解説します。

【入れ方】

1. カードを挿入する向きを確認
2. 本体背面に搭載されているカードスロットに挿入
3. カチッと音が鳴るまでカードを押し込む

【取り外し方】

1. 本体の電源を落とす
2. カードを軽く奥側へ押し込んだあとで引き抜く

microSDカードが認識されない場合は、正しく挿入されていない可能性があるため再度入れ直してください。

SDカードリーダーを購入するときは、MFi認証(Appleが定める互換性を満たした性能基準)された製品であるかを確認しましょう。SDカードリーダーは高い技術を必要とする製品なので、非認証品はいつ使えなくなるか分からないリスクを抱えています。

MFi認証品であれば、他社製であっても安心して長く使い続けられます。

SDカードリーダーを使い、データをSDカードへコピーする手順は以下のとおりです。

1. SDカードリーダーをiPhoneに接続しSDカードを挿入
2. コピーしたいデータを選択しファイルに保存
3. SDカード→保存を選択

大容量が魅力のmicroSDXCカードですが、カードリーダーによっては正常に読み込めない可能性があるため注意が必要です。

デジタルカメラで撮影した写真をSDカードから直接読み込みたい場合は、SDカードカメラリーダーが便利です。SDカードカメラリーダーをiPhoneに接続すれば自動的に写真アプリが起動するので、あとは取り込みたい写真を選択するだけです。

取り込んだ写真は撮影日時順に整理され、そのままSNSに投稿したりメールに添付したりできます。

SDカードはさまざまな使い道があります。たとえば、人気ゲーム機であるSwitchもmicroSDカードを使います。DSなどはカメラ機能もあるので、DSにSDカードを挿して写真や動画を保存可能です。

また、USBスラッシュメモリに挿して使う使い道もあります。USBフラッシュメモリは事務的データや音楽データを保存する際によく使いますが、データがいっぱいになってもUSBフラッシュメモリを買い換える必要がなくなります。そのほかにも、タブレットやMP3に挿して使うのも可能です。

ここでは写真・動画・音楽をSDカードに保存できるデータの目安を紹介します。必要以上に高性能なカードだと出費が無駄になるため、最適な種類を購入しましょう。

文書・音楽・画像以外のアプリは、SDカードにデータを移動できない可能性があります。アプリをSDカードへ移動させたい場合は、事前に内蔵ストレージとして認識させる必要があるので注意です。

また、大容量のデータをまとめて移動させようとするとスムーズに実行できないケースもあります。その場合は複数回に分けて少しずつデータを移しましょう。

SDカードはサイズが小さいため、落としたりどこに収納したか忘れたりしないようにしてください。また、強度がそれほどないのでちょっとした衝撃で破損する恐れがあります。

紛失や破損によりデータが消えるのを防ぐため、SDカードはあくまで一時的な保管場所として利用し、パソコンにデータをこまめに移すのが重要です。

SDカードは耐久性があまり高いものではなく、消耗品として考えておくのがいいです。SDカードの耐久年数は平均2年〜4年となっています。長年使ってるSDカードは不具合が出る可能性が高いため、早めに新しいSDカードの購入を検討しましょう。

容量や速度などさまざまな種類があるSDカードですが、まずは使用目的を明確にしてから選ぶのが大切です。その上でSDカードに記載されている情報をよく確認し、使用する端末に適したものかどうかを判断しましょう。端末ごとのSDカードの使い方を覚えて、ぜひ活用の幅を広げてください。