シングルボードコンピュータおすすめ10選｜安い製品やRaspberry Pi互換機も

低価格ながらも簡単なプログラミングやウェブサーバー、NASの構築ができるシングルボードコンピュータ。まず名前が挙がるのが「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」ですが、シングルボードコンピュータはラズパイ以外にもたくさんあるのをご存じでしょうか？

互換性があり代替可能な最強シングルボードコンピューターも多数あり、中にはRaspberry Pi 3 modelBよりも高性能、安い価格で同サイズのものまであります。

しかし、シングルボードコンピュータのOSはLinux系やAndroidといった軽量で開発環境を想定したものばかりです。一般的な知識ではシングルボードコンピュータの良し悪しは判断しにくいですよね。この記事で詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

シングルボードコンピュータはその名の通り1枚の基盤で構成されたコンピュータです。基盤にはCPU・メモリなど最低限のパーツが搭載されています。

構造がかなりシンプルなため、通常のパソコンに比べかなり小型・低価格・低消費電力という特徴があります。安いものでは数千円から購入でき、特に電子工作やプログラミング教育・簡易サーバーなどの分野で使用されます。

性能の高いものは動作も軽いので、モニターに繋いでWebブラウザを見たり、簡易的なパソコンとしても使用できます。

Raspberry Piとは通称ラズパイと呼ばれ、イギリスのラズベリーパイ財団が教育目的で開発した、シングルボードコンピュータになります。一般的なマイコンよりも圧倒的に性能が高いのにも関わらず数千円程度で購入できることから、Raspberry Piがヒットして有名になりました。

シングルボードコンピュータは、モニターに接続して通常のパソコンのようにブラウジングしたりアプリを使ったりできます。

もちろん価格の安いものは性能も低いため、メインPCのような使い方は難しいです。しかし、数万円の価格帯になると、通常のパソコンに見劣りしない性能のモデルも。4K/8K出力が可能なもの、ゲームができるものなどもあります。

プログラミングの書き込みやすさから、メカトロニクス等の電子工作を行う講義において、Raspberry PiやAruduino Uno等のシングルボードコンピュータが使われています。

子どものプログラミング教室においても、シングルボードコンピュータが使われることがあります。教育用途でマイコンを利用する時は、秋葉原やネットショップで電子部品等も購入する必要があるため、電子部品用の予算も準備しておくようにしましょう。

Raspberry Piなどのシングルボードコンピュータは高性能マイコンとしても使うことができます。マイコンはモニター接続・OSの利用はできませんが、シングルボードコンピュータはいずれも可能です。

電子工作初心者・プログラミングの知識がそれほどない人でも楽しめて、より汎用性の高い使い方ができます。多数のLEDやセンサーを制御できるだけでなく、小型のDCモーターやサーボモーターの制御も楽々行えます。

また、著作権のないオープンソースコードを使えば、プログラミングコードを自由に書き換えられます。そのため、LEDを点滅させるLチカ等の初歩的な制御も行うことができます。

一部の高性能なシングルボードコンピュータでは、Windows10 IoTに対応しているものがあります。C言語でプログラミングの作成を行えば、産業用のIoT機器への組み込みを行うのに必要なPLC制御も行うことができます。

IoT開発は参入障壁が高いものでしたが、Raspberry Pi4の登場により、数千円程度の低価格で簡単にIoT開発を行えるようになりました。個人でIoT開発を行いたい人は、メモリ容量が大きくて価格も安い、Raspberry Pi4がおすすめです。

シングルボードコンピュータは通常32GB程度までの記憶容量があり、普通のパソコンに比べて消費電力がかなり少ないです。そのため、電気代を抑えてWebサーバー・NASとしての利用ができます。

サーバーを作る方法は非常に簡単で、Raspberry PiとルーターをLANケーブルで接続し、OMVと呼ばれるソフトをインストールするだけで、サーバー設定を行えるようになります。

電子工作や趣味でシングルボードコンピュータを使う場合は、OSが搭載されていない低性能なシングルボードコンピュータで十分です。しかし、サーバーの開発やIoT機器への組み込み用途で使う場合には、Linux・Ubuntu等の専用OSが必要となります。

教育や電子工作で使われるArduino Unoは使い勝手がいいものの、Rasberry Piと比べ物にならないくらい性能が低いです。どんな用途に使うか決まっていない場合は、汎用性の高いRasberry Piを選んだ方がいいでしょう。

CPUやメモリの性能は価格に比例します。数千円程度のシングルコンピュータではスマホ並の性能になっていますが、数万円程度の製品ではノートパソコン並に高い性能を持つものもあります。

Rasberry Piよりも安価なシングルボードコンピュータとして有名なのが、Arduino Unoですが、Rasberry Piよりも桁違いに性能が低いです。シングルボードコンピュータの性能にもこだわる人は、性能が高くて価格も安いRasberry Piを選ぶようにしましょう。

低性能なシングルボードコンピュータでは、OSを搭載することができませんが、比較的高性能な製品であればOSを搭載することができます。

主に使えるのはLinux系・Android系のOSで、製品によってはWindows系・iOS系も使えるなど、インストールできるものが異なります。

Raspberry Piでは、LinuxベースのUbuntsuをインストールすることができますが、androidはインストールできません。androidを搭載したい人は、他の製品を選びましょう。

シングルボードコンピュータには、さまざまな機能が搭載されていて、電子工作以外にもいろいろな場面で役に立ちます。シングルボードコンピュータの選び方について詳しく理解し、代表的な利用用途について知ることで、自分の用途に合った製品を選べるようにしましょう！